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一緒に買った小さなストーブ。
あたしより20センチ長い身体を丸めて、 寝てると思ったらつけられてたキスマーク。 プレゼントごと冷蔵庫にしまう背中。 あたしを軽々膝の上に置く力。 猫にするみたいに背中を撫でて、満足そうな顔。 小さな耳の後ろは高校生なのに、 まっすぐな目だけは2コ下の男の子だった。 「傍にいたいし、傍にいてほしい。」 それは無理な注文。 お互いわかってた。 「それができないならもう会わない。 俺は友達とか無理だから。」 会えない生活に慣れはじめた頃、八百万の神のどいつもこいつも気まぐれだった。 バレンタインに沸く街の雑踏の中で、運命じゃない、偶然の再会。 会いたいけど会えないくらいがちょうどいい。 そう思ってしまい込んでた匂いがそこにあった。 折しもバレンタイン前日。 悪魔か天使かの悪戯。 24時間後の再々会と別れ。 今年のバレンタインは仕事と小さな笑顔と彼氏の愛に捧げた。 さよならは言わない。 生きてればまた会えるから。 「元気でね。」 の一言で、あたしはこの小さな恋を終わらせた。 ちくちくとした罪悪感に苛まれたあと、愛してるのは彼氏と気付いた。 知宙へ。 次に会うときはあたしが後悔するくらいのとびっきりのいい男になっててね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006年02月20日 00時35分21秒
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