反芻する思いと吐き出される思い出
想詩送愛(お久しぶりですね)『ジッパー』チャックを開ける時とチャックを閉める時に音が違うのはなんでだろうこの関係を人と人に繋げてみようと思うんだ新しい人と出会うのは楽しいどんどん嬉しい気持ちが増えてジッパーの粒をどんどん増やしていく自分の中の重要度に比例して粒をどんどん増やしていくその味を覚えてどんどんどんどんチャックを閉めていく今僕の心のチャックは壊れてしまったんだよ君との関係が壊れた結果チャックは壊れてもう空回り閉まらないんだよもう片側だけ移動するチャック対岸には君が笑っていてチャックを直せるのは君だけだって思うよ君に迷惑でもその考えが身を滅ぼすとしても…切ない系お題no.060.『絵本』遠い昔。遠い遠い国に、眼鏡をかけた可愛いお姫様が居ました。お姫様には婚約者が居て、でも婚約者の態度にお姫様は少しブルーになっていました。寂しそうな顔をしていたお姫様に気づいた部屋係の眼鏡を掛けた男は、失礼も省みずに声を掛けてしまいました。そして仲良くなった二人は友達になりました。婚約者にばれてはいけません。でも二人は手を繋ぎました。眼鏡の男が少ないお金を頑張って貯めて、貯めて手に入れた演劇のチケットを渡して、一緒に見た帰り道で。眼鏡の男は恋をしました。いいえ。ずっと前から恋をしていたのです。お姫様に。眼鏡の男は感じました。婚約者からお姫様を奪って逃げてしまいたい、と。眼鏡の男はお姫様に禁断の質問をしてしまいます。「僕のこと好きですか?」お姫様はうなずきました。眼鏡の男は幸せになりました。一緒に逃げる為の心の準備をし始めました。お姫様が次の日婚約者と話をすると言うので眼鏡の男は、お城の庭からお姫様の部屋の前までやって来ました。「お姫様。私はお姫様が大好きです。お姫様も同じ気持ちですか?」お姫様はうなずきました。眼鏡の男はお姫様の下へと近づき手を握りました。「この手を離したくありません。」眼鏡の男はわがままを言いました。引き寄せようとしても二人の間には柵がありました。でもお姫様は柵を乗り越えて眼鏡の男の下へやって来ました。眼鏡の男は抱きしめました。眼鏡の男はまた幸せになりました。その時王女様がやってきて、眼鏡の男はお城を引きずり出されてしまいました。明日に続く。