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カテゴリ:本・雑誌
伊坂さんの小説は、読書中も読後も、なんだか不思議な気分になる。 現実にはそうそうありそうも無い突拍子な展開、風変わりな登場人物、 現代的な犯罪の匂い・・。 現代の若者の思考、感覚。 いきなり、度肝を抜かれるシーンから始まる。 「春が二階から落ちてきた」 春というのは兄、泉水の二つ違いの弟。 とても仲の良い兄弟、しかし彼らの家族には衝撃的な辛い過去があった。 テーマ的には凄く重い・・彼らの両親の選んだ道、そして深い絆で結ばれた彼らを見ていて、何度も涙がこぼれた。 連続放火、それを予言するようなグラフィティアート、それは遺伝子のルールと奇妙にリンクする・・。 ミステリーとしては、大体のたねあかしは読んでいて分かってしまうのだけれども、 あちこちにちりばめられたアートや偉人の話、彼ら家族の風変わりなエピソードなどがとても面白い。 ネアンデルタール人は絵を描かなかったのでで滅びたとか・・(^^) 桃太郎の新解釈とか。 ラストもちょっと衝撃的。そして現代的だと思う。 何か引っかかるものを残しながらも爽快感のある読後感。 もう、癖になってます(^^;) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.01.12 00:40:38
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