カテゴリ:コトバ
『そのうちに忘れてしまう何もかも
仕草も声も あのまなざしも』 ここでも何回か登場した、カオり短歌。 恋の歌として紹介したけれど、元ネタがある。 この歌はほんとうは6年前、 おじいちゃんが亡くなったときに詠んだ歌だ。 ちょうど就職活動をしていた大学3年の春休みだった。 その日、弟は高校受験の初日で、 バタバタしながら試験に行った。 焼酎と大相撲が好きな、控えめな人だった。 村山元首相のような長い眉毛がお気に入りだった。 わたしを可愛がってくれた、このヒトのことを、 時間とともに確実にわたしは忘れてしまう。 どんな声だったか、どんな顔して笑っていたか、 感覚でしか憶えていられなくなるのが スゴク悲しく、スゴク怖かった。 7回忌を迎えたきょう、3月9日。 大学生だったわたしは社会人5年めを数え、 弟は当時のわたしと同じ、大学3年になった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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