カテゴリ:えほん
このえほんに出会った頃、 わたしはココロが少し疲れていて、 だからこのひとことがじーんと身に沁みて、 涙がぽろぽろ、止まらなかったことを思い出す。 「たぬきのおじいさん」がまだ子どもだった時、 「おじいさんのおじいさん」に言われたことばを 「まごだぬき」に話してきかせる。 『おまえは、気がきく子ではない。 しかしそれでもいいのだよ。 なにか一つをしっかりおぼえて、 やくにたてればそれでよい。 やってみい。 いっしょうけんめい、やろうとおもって まじめにやれば、ものになる。』 そうなんだよねぇ、 人と較べたりとか、足りないものばかりを見るのではなく、 自分の持ち味、というものをしっかり見極めて、 一意専心、粛々と取り組めば大丈夫だよ、と 言われたような気がして。 浜田廣介の童話ならではの優しい文章に、 いもとようこのあたたかみのある絵のとりあわせは ほんとうによく合っていて、独特の世界観が生まれている。 声に出して読むとまた、この物語のよさを 五感で感じることができると思う。 子どもさんにはもちろん、 むしろ大人のみなさんに手にしてもらいたい1冊です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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