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人気時代小説作家の諸田玲子による 向田邦子トリビュート短編集、ってかんじ。 向田邦子の没年・1981年前後を舞台に 食べ物の名前をタイトルにした7編が並びます。 いや、これもこれで面白かったんだけど、 これ読んであらためて、 向田邦子ってすごく巧かったんだなぁって実感。 向田邦子は映像を手がけていたということもあり、 とにかく文章が「五感を刺激する」んですよね。 色が見えるし、音がきこえるし、 料理の匂いがするんです、ほんとに。 文体、とか素材、ではなく、 どこを切り取るか、のセンス、 言葉えらびのセンスがずば抜けて優れていたのでしょう。 向田作品、もういちど読みたくなりました。 この短編のなかでは 向田色の強い『コロッケ』か、 中年女性の心の揺れを巧く捉えた『ベリーニ』がよかったかなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年10月01日 23時07分06秒
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