カテゴリ:短歌
若き日の憧れいまも裡に飼ふたとへば京都で過ごす青春
村上佳菜子のやうにほころぶ山茶花の紅の眩しき通勤のみち ご無沙汰をしておりますと年賀状に書きて逢いたき人数多あり 夫の氏名の横にちひさく納まりてアスタリスクの如き吾の名 (柴田 香/『水甕』3月号「特選詠草欄」より) 虎の絵に添へられし文字読み返す逝きし師よりのはがき一葉 繋がりてゐる安心と不信とが飽和してをり二十五時半 住所、氏名、家族構成変はらざり正月飾りを玄関に置く ハレとケが混じりあふがに靄(もや)かかる仕事始めの朝の玄関 (柴田 香/『水甕』4月号「特選詠草欄」より) *** 更新が遅れましたが。 結社誌掲載分、年末年始の頃の歌です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|