カテゴリ:ほん
暦どおりに、とはいかないまでも、 今年は上手いことシフトを組ませてもらって、 プチ連休を確保。 天候と体調と家事とのバランス、 その他もろもろを考慮して、 比較的ゆっくりと過ごさせていただきました。 溜まっていた積読本も1日1冊ペースで読めたし、 満足まんぞく。 東野圭吾『麒麟の翼』の安定感は言うことないが、 辻村深月の新刊、なかなかおもしろかった。 先般、吉川英治文学新人賞に輝いたのも記憶に新しい彼女。 全体的に有川浩っぽいテイストの作風ながら、 辻村カラーの伏線の緻密さはさすが。 ブライダルコーディネーター、という仕事についても しっかり取材をし、咀嚼していることがよくわかる。 短篇と短篇との流れもスムーズだけど、 人物の状況設定がすこし難しいので、 考えながら読みすすめなければならないあたりは、 ソフトにミステリー畑の本領発揮か。 私自身、もともとハッピーエンドは うすっぺらく偽善的な気がしてあまり好みではないのだが、 事件・事故・天災・世界テロの指導者殺害等、 ほんとうに心の揺れる出来事が続くなか、 知らず知らず無意識のうちに、 明るい未来を暗示するような結末の物語に共感するような 心持ちになっている。 その点においても、この本は、 この時期に読むのにいい1冊といえるのかもしれない。 直木賞もそう遠い将来ではないと思われる辻村深月、 今度は本格的なコッテコテの正統派ミステリー、 期待してます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年05月03日 22時57分57秒
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