独居・ターミナル
先月1ヶ月、非常に対応苦慮していた独居の92歳男性が今日入院になりました。衰弱が激しく、往診の先生の判断で。膵臓癌発症し、余命2,3ヶ月の診断が出てましたが、3月末までは自立して生活出来ていたので『嘘やろ~』って感じだったのですが、4月に入りあれよあれという間に衰弱していき、あっという間に寝たきりに。癌自体がどうこう、っていう状況ではなく本人の生活意欲が全くなくなってしまい、一人で家にいることが寂しくてつらい、入院させてほしいの一点張りで。離れて暮らす子供は状況が分からず、やれば自分で出来るんだから頑張りなさいよ、今まで何の問題もなく一人暮らしをしてきたじゃない?!と励ますけど、むしろ逆効果。何で(入院させてくれという)自分の希望が通らないんだ?と、ますます落ちこんでいってしまい食事もとれなくなり、みるみる衰弱していきました。『病は気から』とはよく言ったもので、気持ちが病んでしまうと、体をも蝕んでしまうんですね。毎日朝夕にヘルパー援助入って、往診も訪問看護も入って手厚いサービス組んだつもりでしたが、本人には全く届かず。家族は仕事が忙しいと言って、殆ど訪問はしないし。この状況でも子供は仕事で連絡取れず、入院手続きが出来ず困っている、と夜になり病院から私に電話がかかってきて…なんだかなァ。とってもエリートな方だったんですよ、ご本人の経歴は。でも人生の最期がこの状況じゃ可哀そうすぎる(涙)。離れて暮らす親の介護、今後増えていくでしょう。私も他人事ではありません。本人の望む最期を迎えさせてあげたいですね。人の価値観なんて親子といえども長年離れて暮らしていれば違って当然。早いうちから話し合っておくことが大事かな…と思ってしまいます。