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カテゴリ:それでも頑張って生きている
ずっと日記が書けなかった。 自分の気持ちを言葉にすること、 次々と溢れてくる悲しみの波が恐ろしかった。
自分の日記を読み返すこともできなかった。 母との思い出を振り返るのが あまりにつらすぎて怖かった。
何も変わらず、まるで何もなかったみたいに 一日一日、ときは過ぎていく。時間は経っていく。 笑うこともあるし、普通に元気だし お腹も空くし眠くなる。 ごはんも食べる。いっぱい眠る。 何もなかったみたいに。
お母さんがいなくなっても 時間が止まるわけでもないし 普通に生活している。 私も家族もまわりのみんなも。 何もなかったみたいに。
見た目には何も変わっていなくても 私のなかで何かが確かに変わった。 今までと何も変わらない生活を送っていても 私のなかの何かが欠けてしまった。
悲しくてたまらなくなる瞬間がある。 突然、何でもないことがきっかけで悲しみが押し寄せてきて 押しつぶされてしまいそうになる。 電車の中、車の中、夜 寝る前や朝、目覚めたとき・・ 悲しみと寂しさがやって来る。 こころの欠けた部分が痛くてたまらなくなる。
毎日のように通っていた病院までの長い道のり あのとき、車を運転しながら私はどんなことを考えていたのか・・ 疲れてヘトヘトだったかもしれないけれど 大変だったかもしれないけれど そのときの自分がうらやましい。 病院に行けば母がいたのだから。 母に会えたのだから。
母はもういない。 実家にも、病院にも、もうどこにもいない。 もう二度と会えないし、母の声を聞くこともできない。 もう私の名前を呼んでくれることもない。 私がどんなに呼んでももう二度と返事をしてくれることもない。
時間が経てば、少しずつ悲しみは薄れていくのだろうと思っていた。 でも、母が亡くなったばかりのときよりも 1ヶ月以上経った今の方がもっと悲しい。 日に日に実感していくのだ。 母がもういないことを・・もう会えないことを・・
自分がこれほどまでに母のことが好きだったのだということを 自分にとって、母がどれほど大きな存在だったかを
私は母に何も返せなかった。 何の恩返しもできなかったのに、 ありがとうも大好きだよということも 母が生きていてくれている間に 伝えることさえできなかった。
できなかったことの後悔や 母がいなくなってしまったことの悲しみに 打ちのめされても それがどんなにつらくても どれだけ泣いても それでも生きていかなくちゃいけないのだから 今は、この悲しみにとことん打ちのめされようと思う。 そういう乗り越え方しか私には出来ないから。
悲しくてどうしようもなくて そこに立ち止まってしまっているけれど 今日、ここに日記を書けたことだけでも 少しは何かが違うかもしれない・・と思う。
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Last updated
Mar 15, 2012 08:18:57 PM
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