琅琊榜<弐>~風雲来る長林軍~#14 あらすじ
琅琊榜之风起了长林 Nirvana in Fire II第14話「和議の条件」蕭元啓(ショウゲンケイ)は参内し、梁(リョウ)帝に拝謁した。梁帝は元啓がすでに自分の母の悪行を知っていることを確認すると、初めて父親のことに触れる。「先帝の五子のうち、そちの父親と朕は同腹だ だがあの件は辺境に災いを招き、犠牲も多く出した、酌量の余地はない…」元啓は母の過ちについては弁明しなかったが、せめて遺体を引き取って埋葬したいと嘆願した。しかし先帝の孫が罪人の魂を案ずることなど許されず、温情を求め続けるなら宗室を外れるしかない。元啓はどちらも選べないと涙ながらに平伏すると、苛立った梁帝はついに沙汰を申し渡した。「そちの母親は荒地で埋葬し、碑を立てることも祭ることも許さぬ 莱陽府は三品の侯位に降格だ 三月(ミツキ)だけ屋敷で喪に服すことを許すが、その後は悼むことも許さぬ」蕭平旌(ショウヘイセイ)は宮中にいる荀飛盞(ジュンヒサン)を訪ねた。実は蕭元啓から父や兄に守られて孤独を知らないと言われ、確かに元啓の苦しみを分かってやれないという。飛盞は平旌が皆から溺愛されているとからかったが、自身も5歳で父を失っていた。元啓が絶望を味わうのも無理はないと理解しながら、立ち直れるかどうかは本人次第だと告げる。(´・_・`)<ちょっと言い過ぎたかも~( ー̀ωー́ )<大丈夫だ、時が苦痛を消し去ってくれる(キリッ莱陽侯府に墨淄(ボクシ)侯が現れた。蕭元啓は自分を殺すつもりだと覚悟したが、墨淄侯は東海(トウカイ)の血が流れている元啓に利があるという。「今後、梁の朝堂にお前が身を置く場などない、唯一の希望は私に従い修練することだ」しかし墨淄侯は金陵を離れる必要があった。実は梁帝が東海使節団の帰還に使者を送ると決定、恐らく自分が国に戻ったか確認させるためだろう。蕭元啓は墨淄侯を頼るほかなく、母の遺言にあった通り墨淄侯を″従伯父″と呼んだ。すると墨淄侯は元啓にひとつだけ警告しておく。「あの濮陽纓(ボクヨウエイ)は我々とは根本的に異なる なんの憂慮もなく突き進む、報復だけに生きる者だ…その点を覚えておけ」「分かりました」東海の使節団が梁を発つのと入れ違いに早馬がやって来た。すると朝廷の伝達にも関わらず、なぜか長林王府に届く。その理由はすぐに分かった。北燕(ホクエン)の使節団として皇帝の嫡子である五皇子・恵(ケイ)王自ら金陵を訪れることになり、瀚海(カンカイ)王の第三子・拓跋宇(タクバツウ)が護送するという。拓跋宇と言えば瀚海剣の継承者、まだ26歳ながら琅琊達人榜5位だった。暗黙の了解のように″琅琊榜″とくれば長林王府に回って来る、蕭平章(ショウヘイショウ)は苦笑いしたが、蕭庭生(ショウテイセイ)は何か不気味なものを感じていた。「琅琊榜の達人が次々と現れる まるで誰かが亡霊のごとく裏で画策し、かき乱すかのように…」「裏で画策?可能でしょうか?」蕭平章は父の言葉が引っかかったが、とりあえず弟に任務を与えることにした。北燕の恵王一行はすでに梅嶺(バイレイ)を越えていた。報告を聞いた濮陽纓はどうやら内紛でかなり焦っていると気づく。段桐舟(ダントウシュウ)に一行を追跡させていたが、濮陽纓はここで撤収させ、都付近で待機させることにした。内閣首輔(シュホ)・荀白水(ジュンハクスイ)は北燕の恵王が和議で来訪するため、皇太子・蕭元時(ショウゲンシ)の鍛錬にちょうどいい機会だと進言した。しかし梁帝は皇太子ならまだ幼いと一蹴、普段の随行は長林王府世子に代行させるよう指示する。また、内閣が主導するとは言え、客を迎える蕭平章にも和議の進展の写しを送るよう命じた。淑妃の件が解決し円満になった梁帝と皇后荀(ジュン)氏の関係、しかし長林王府への寵愛が薄れることはないらしい。蕭平旌は琅琊(ロウヤ)閣の鳩房(キュウボウ)を利用し、早々に任務を片付けた。北燕の情勢を調べたところ、この激流を阻む力はなく、挽回できるかは新たに奮起した恵王の手腕次第だという。ただ梁には特に影響もなく、対岸の火事と言ったところだ。蕭平章は平旌の報告書に目を通していたが、その隙に平旌はさっさと出かけてしまう。「(はっ!)平旌!話はまだ終わってないぞ!」蕭平旌は手合わせの約束があり、巡防営・孫(ソン)統領と待ち合わせしていた。その時、七大牧場主たちが馬で駆けてくる。孫統領の話では隔年ごとに都に礼品を運ぶため、4月中は福来客桟(フクライキャクサン)に滞在するという。つまり軍馬を調達している朝廷の役人に礼品を渡すのだ。荀白水は朝議で北燕より提案があった和議の条件を上奏した。北燕と梁の境は呈屋(テイオク)山の南嶺だが、北燕が北嶺まで軍を退き、郡主を嫁がせると提案してきたという。北の国境には渝(ユ)という強敵がいるが、北燕と友好を結べば国境の圧力も軽減するはずだ。すると梁帝は軍務に関わるなら長林王にも見解を聞くと言い出した。そこで蕭平章はすかさず北燕が詭弁を弄したことを指摘する。実は呈屋山一帯は傾斜が穏やかで嶺がないのも同然、つまり退くという表現は適切ではなかった。蕭庭生は和議の条件が実質、郡主を嫁がせることのみだと教え、新たな条件を提案する。北燕に500頭の種馬を提供させ、蘭州の草原に朝廷の牧場を開いてはどうかというのだ。梁の軍馬は生育が困難なため、渝や北燕には及ばなかった。大部分が西域の牧場を通じて調達され、訓練後に兵部に提供されることから、国庫を消耗し種付もできない。「長林蘭州営で管理すれば数年で成果が出ましょう」蕭平章はすでに準備しておいた奏状を渡した。荀白水たち内閣は難色を示したが、梁帝は北燕との交渉に長林王府世子の提案を盛り込むよう命じる。またしても長林王府の独断場、荀白水の猜疑心はますます募っていった。長林王府に戻った蕭庭生と平章。軍馬の改良は誰が考えても有益だが、荀白水は明言を避けながらも追加条件に反対とみえる。平章は父が内閣の態度を疑っていると気づき、平旌に軍馬の買い付けについて調べるよう命じた。濮陽纓のもとには間者から逐一、報告が届いた。何でも牧場の件で内閣や兵部、戸部(コブ)が協議に追われているとか。濮陽纓は早速、この機会を利用しようと思いつき、偶然を装って荀白水に接触した。実は今回の天象の異常は乾天院だけでなく欽天監(キンテンカン)も気づいているはず、しかし正直に報告できないという。「将星(大将になぞらえた星)が盛ることで紫微(シビ)星(天帝の星)は侵され、輝きはかき消される… 今日、牧場を掌握すれば次は食料庫です」蕭平旌は軍馬の売買が不正の温床になっていると気づいた。毎年の兵部の記録を見ると、取り引きは七代牧場が独占している。また、越北牧場の1頭の額が長林軍が買った駿馬より高く、去年に至っては戦もないのに春と秋に買い付けていた。報告を聞いた蕭平章は利権が絡めば当然、内閣が関わらないはずがないと納得する。平旌は掘り下げれば不正を暴けると奮起したが、平章は暴く必要はないと止めた。調べさせたのはあくまでなぜ内閣が自分たちの提案に反対なのか、その理由を知るためだという。武臣は地方や六部の政務に関われず、梁帝が命じたわけでもないのに長林王府が朝臣を調査すれば大事になる。「父上に威光があり、兵権を持つからこそ、長林王府は勝手に動けぬのだ」確かに長林王府は御史(ギョシ)台ではない。善意からとは言え職務を無視して勝手に調べれば、それは特権となり制度が崩れてしまう。平旌は清風堂を訪ね、ひとしきり林奚(リンケイ)に愚痴った。「朝堂に関わると矛盾ばかりで理解に苦しむよ、やっぱり江湖(コウコ)は自由で気楽だな~♪」林奚はその言葉にハッとした。もし平旌が江湖の人間なら…。荀白水は濮陽纓の誘導にすっかり乗せられ、乾天院を訪ねた。正直に言えば500頭の種馬は非常に心を動かされるのも事実、賛成に回るかもしれない。しかし濮陽纓は皇太子の将来と比べれば、単なる目先の利益に過ぎないと言った。また、朝廷に軍馬を売って得られる莫大な利益を断たれるとなれば、荀白水以外に不服な者もいるだろう。すると濮陽纓は表立って反対しづらい荀白水のため、ある策を持ちかけた。ちょうど七大牧場の者が金陵にいる。彼らを利用して北燕の恵王の来訪を阻むのだ。↓どう見てもハリポタだよねw蕭平旌は自分が兄と違って半分は江湖の人間だと思い出した。ならば個人的に調べても問題ない、例えひとりでも各地にある琅琊閣の鳩房がある。そこで早速、七大牧場主が滞在している福来客桟を訪ねることにした。予想通り七大牧場の者は非常に警戒していた。そこで濮陽纓の配下が密談中に少々あおったところ、すぐ反応したという。明日もけしかければ動き出すはずだが、巡防営がずっと見張っていた。濮陽纓は長林王府世子に動きがないと知って残念だったが、次子が現れたという。「蕭平旌か?」「はい、妨害してやりますか?」「いや、好きにさせておけ…動かぬ方が困るからな」つづく(^ꇴ^)清風堂に2日世話になっただけで平旌と林奚があうんの呼吸になっていた~(笑それにしても長林王府は妬まれてるって分かってるのに、これじゃ確かに敵が増えるはずだわどうして梁帝の前に白水おじいちゃんに連絡してあげないのかしら?