屏里狐~私の愛する守り神~#5あらすじ
屏里狐 The Screen Foxes第5話不正を働きながら宮廷絵師大会で1位となった張啓鳴(チョウケイメイ)。鄭雪景(テイセツケイ)は急いで引き上げた張啓鳴を怪しみ、こっそり後をつけた。すると張府園(チョウフエン)の裏門で張大山(チョウダイサン)が龐南(ホウナン)への心付けを準備して待っている。「父上、計画通りです」「そうか、早くこれを龐大人(ダーレン)に届けて来なさい」馬車には金銀財宝が入った大きな箱が山のように積まれていた。張大山は息子が宮廷絵師の肩書きを得たことで、屏風店はこれ以上の大儲けができるという。その時、2人の話を全て聞いていた雪景が現れた。張大山は使用人に雪景を地下室へ閉じ込めるよう命じたが、そこへ余琰(ヨエン)が駆けつけ、使用人たちを投げ飛ばしてしまう。「戦うのも面倒だ、″私の者″を連れ帰る…行くぞ!」余琰はまだ納得がいかない雪景の手を取り、引っ張って行った。雪景は張啓鳴を懲らしめられず、怒りがおさまらなかった。しかし白笙(ハクショウ)は力より策で勝負すべきだという。「問題は張親子というより審査官にある」確かに余琰の指摘は正しかったが、雪景は朝廷の重臣相手では手も足も出ないと憤った。実は今回、審査主官を任された龐南は昇進したばかりだという。以前は張冀北(チョウキホク)の担当だったが、急に辞職して故郷へ帰っていた。その夜、雪景たちは張冀北から話を聞くため張府にやって来た。しかし正門は固く閉ざされている。「手を貸せ」余琰は雪景の手のひらに護符を書いて握りしめた。「決して離すな」すると人間の雪景も3人と一緒にするりと門を通り抜けてしまう。張冀北は突然の来客を警戒した。しかし雪景がかつての宮廷絵師・鄭元善(テイゲンゼン)の娘だと知って歓迎してくれる。雪景は今回の選抜大会で不正が行われたと訴えたが、張冀北が辞職したのも選抜大会で横行する不正に嫌気が差したからだった。「張啓鳴の描いた絵は子供の落書きでした、1位は無理です!」「そう言うことなら2次選抜の絵さえ入手できれば私が上奏しよう」すると余琰が取りに行くと申し出た。「白笙はここで待っていてくれ、小黒と行って来る」余琰と小黒は龐南の屋敷に潜入した。するとちょうど皇太子を招いて酒宴を開いている。「張大山は本当に金持ちだな、我らは大金を得た…とりあえずは手なずけておけ もっと太らせてから一族皆殺しの上、財産を没収しよう」「さすがは殿下!」実は龐南の後ろ盾は皇太子だった。その時、運良く龐南が笑い話の種に張啓鳴の絵を皇太子に見せることにする。余琰は龐南が厳重に管理された絵を出したところで部屋のろうそくを消し、方術で姿を隠して中に入った。侍女が慌てて火をつけた時には2次選抜の絵が盗まれていた。皇太子は不正がばれるのを恐れ、張啓鳴に重病を装って家から一歩も出るなと命じる。一方、余琰と小黒は盗んだ絵を持って張府に戻った。しかし張啓鳴の絵は見事な山水画とすり替えられ、本人が描いた鶏の絵には張啓鳴の署名があったものの、龐南と御画館の印章がない。張冀北は証拠として弱いと言ったが、雪景のため人肌脱ぐことにした。雪景はこの機会に父の死因を知っているか張冀北に尋ねてみた。当時、張冀北は御画館の絵師だったが、宮中にはかん口令が敷かれ、大事だったことしか分からないという。「そうですか…」「ともかく明朝、この絵を持って陛下に拝謁しよう、鄭源に準備をさせなさい」張冀北は不正を暴くため、御前で鄭源と張啓鳴に絵を描かせることにした。その夜、なかなか寝付けなかった雪景は部屋を出た。すると裏庭の涼亭で独り酒を飲む余琰を見つける。「あなたも眠れないの?何か悩み事?」「…この世に私を好きな者はいるか?」余琰はふいに脳裏をよぎる娘のことが気になっていた。「短気だし顔は怖い、好かれる要素がある?ふふっ」今や雪景の憎まれ口にもほっこりする余琰、そこでなぜここまでして絵師になりたいのか聞いた。雪景はもちろん父の遺してくれた家業を守るためだと言ったが、実は父の死の真相を調べるため、宮中に入ることが目的だという。「でも辛いから言いたくない」「話してみろ、もしかしたら力になれるやも…」雪景の父は宮廷御用絵師で当時は鄭家屏風店も繁盛し、親子3人で幸せに暮らしていた。そんなある日、皇后の絵を描いていた父が急死、骸だけが戻って来る。絵の才能があった雪景は父の後を継いだが、子供の絵など誰も買ってくれるはずもなく、母は心労がたたってほどなく亡くなった。「母さんが父さんは濡れ衣を着せられ死んだと言ってたの、父さんの潔白を証明したい」余琰は雪景がずっと1人で耐えてきたのだと知った。しかし雪景は余琰たちと暮らし始めたおかげで久しぶりに楽しいという。「嫌な過去は忘れましょう?これからは前を向いて歩くの!」隠居したはずの張冀北が皇帝に謁見した。何でも選抜大会の審査主官・龐南が賄賂を受け取って不正を行ったという。しかし確たる証拠がないと知り、龐南はとんだ言いがかりだと反発した。つづく( ๑≧ꇴ≦)余琰の眼光のアップとか分かってますな~w