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カテゴリ:星漢燦爛(セイカンサンラン) 全56話
星汉灿烂 Love Like the Galaxy 第20話「火花散る婦女たち」 孤城でも兵器を横流ししたと認めた雍(ヨウ)王。 しかし当時、皇帝の征戦に追随した自分たち老臣の苦悩を若い凌不疑(リンブーイー)が分かるはずもないという。 当時、群雄が競い情勢が見通せない中、皇帝が天下に号令をかけると誰が予想できただろう。 「私はただ予防線を張り、帰郷するという退路を残しただけだ 密かに兵器を横流ししたが、まさか一度だけであの惨事を招くとは…孤城陥落は私の本意ではない 霍翀(フォチョン)は援軍が来るまで持ちこたえると思った、だが誰も現れなかった 孤城陥落の原因は私一人ではない、陛下はなぜ援軍が到着しなかったことを責めぬ?」 すると雍王は急に高笑いした。 いずれにせよ皇帝の性分からして凌不疑の望み通り徹底的に解明してくれるはずがないという。 急に静かになった牢に梁邱起(リャンチゥチー)と梁邱飛(リャンチゥフェイ)が入った。 するとはりつけにされた雍王がめった刺しにされ、すでに事切れている。 若主公が自らの手で霍(フォ)家の敵を討ったのは明らかだった。 廷尉府が検視すれば追及されるのは必至、しかし凌不疑は雍王が自害したと報告するよう命じる。 「それから雍王が教えてくれた、当時、孤城は援軍を要請するも兵器が粗悪で数日で陥落 つまり援軍を求めた者はまだ生きているやも…2人でその者たちの行方を探せ」 その夜、凌不疑は霍家の祠堂にいた。 正気を失った母・霍君華(フォジュンホワ)は植木の手入れをしながら、不疑の話を聞いている。 「阿母、兵器を着服した者はすでに突き止め、この手で葬り去りました、ご安心を 我ら霍家の仇は決して忘れません、いつの日か孤城の真相を突き止めます 全ての罪人たちの息の根を止める、一人残らず…」 その時、君華の脳裏にふと孤城で目の当たりにした惨劇が蘇った。 「…流れた血は血で贖(アガナ)う」 君華は無意識に恨みを募らせ、うっかり棘のある枝を握りしめて手を切ってしまう。 「血が…手当てしましょう」 「いいのよ、阿狸(アーリー)、昔から血が苦手だったでしょう?手を切った時も気絶したじゃない?」 「私は成長しました、戦場で敵も殺せます」 「戦場?(はっ!)戦場はだめ!兵器が壊れてる!彼らを倒せないの! 彼らは誰一人来てくれなかった!」 すると不疑は動揺する君華を強く抱きしめた。 「大丈夫、兵器を壊した者は全員、殺しました…来なかった者も一人一人見つけ出します」 祭壇に並んだ霍家兄弟の位牌、その後ろには孤城で無念の死を遂げた将士たちの位牌がずらりと並んでいた。 凌不疑の私刑は皇帝の耳にもすぐ入った。 不疑はすでに3時(トキ)ほどひざまずいている。 「お前を甘やかしすぎた!審理前に殺すとは、君主を欺く罪だぞ?!」 「雍王父子は無辜の将士と何(ハー)将軍一族を殺した、それを始末して何の罪が? 他の事案にも関わっているのです!」 「死者は戻らぬ!なぜ執着する?…お前を甘やかすのも天下の民の安逸が前提なのだぞ? 戾(レイ)帝が世を乱して数十年、民は平穏な日々を待ち望んでいた それなのにまた朝堂を乱して天下を混乱に陥れると?!」 「…滅相もない」 頑なだった不疑はようやく自分の過ちを認め、罰として半年の食邑(ショクユウ)没収と半等級の降格を命じられた。 その頃、破談問題で揺れる程(チォン)家に楼(ロウ)家から話し合いたいという旨の書簡が届いた。 程家から破談にして欲しいという思惑は明らか、少商(シャオシャン)は楼太傅ではなく楼伯夫人の企みだと気づく。 「はお、話を聞いてやろうじゃないの!」 憤慨した蕭元漪(シャオユエンイー)は早速、嫋嫋(ニャオニャオ)を連れて楼家に出かけることにしたが、婦人の問題につき程始(チォンシー)はひとまず留守番になった。 「我らが楼家と格闘になったら、止めに来くればいいわ」 (; ̄▽ ̄).oO(格闘する気満々だな…@父 楼家では楼伯夫人と娘の楼縭(ロウリー)が待ち構えていた。 案の定、楼伯夫人は栄誉ある何家との縁談は楼垚(ロウヤオ)にとって身に余る光栄だと言いのける。 母娘は楼太傅の権勢を笠に着て程家を見下し言いたい放題、しかし相手が悪かった。 蕭元漪は理不尽な物言いに呆れ、けりを付けるなら外へ出ろと圧力をかける。 驚いた楼伯夫人は使用人たちを呼びつけ対抗、皇太子の太傅である楼府での狼藉だと責めた。 「母娘して楼府でのさばるとは…ギギギギ!いい度胸ね!」 「そもそも求婚してきたのは楼家、本来なら楼太傅が謝罪に来るのが筋でしょう? 楼伯夫人が口を出すことかしら? 私たちがのさばる?…その言葉、そっくりそのままお返しするわ」 楼垚は少商たちの来訪を聞いて慌てて母たちと母屋に駆けつけた。 すると興奮した大夫人と楼縭が金切り声を上げる。 「阿母!早くこの人たちを追い出して!程家の出入りを禁じて…」 「何をしてるの?!早く追い出しておしまい!…出て行けぇぇぇぇ!」 絶叫しながら程伯夫人に迫る楼伯夫人、その時、蕭元漪が思い切り楼伯夫人の横っ面を張り倒した。 「今までは姻戚になる手前、顔は立ててやった 破談となった以上、この一発を境に2度と来るもんですか!足が汚れるわ!」 激怒した楼縭は母の敵を討とうとしたが、すかさず少商が引っ叩いた。 「阿母の出る幕でもない、あんたは私が片づける」 「行くわよ」 蕭元漪は引き上げることにしたが、二房たちが引き止めた。 ↓鼻セレブの会… 少商は楼垚が足を怪我していると気づき、楼大夫人の仕業かと疑った。 しかし二房夫人が否定し、実は息子が塀を乗り越えようとして落下したと教える。 安堵した少商だったが、その時、ようやく楼垚を支えているのが袁慎(ユエンシェン)だと気づいた。 「なぜここに?」 「楼大公子とは良朋(リョウホウ)でな、弟御が負傷したと聞いて見舞いに来た」 ( ತ _ತ).oO(いつも騒ぎを嗅ぎつけるのね…ボソッ すると板挟みとなった二房夫人はいっそ少商と何昭君(ハージャオジュン)を一緒に娶ってはどうかと持ちかけた。 蕭元漪は呆然、程氏三兄弟で側室を取った者はいないと憤慨して出て行ってしまう。 そこで少商は最後に楼垚の考えを聞くことにした。 楼垚は絶対に昭君を娶らないと拒否、改めて少商との破談はないと断言する。 ( •̀㉨•́)<絶対に嫌だ! (๑•̀ㅂ•́)و✧<約束よ? ( •̀㉨•́))<うん! 少商は楼垚の気持ちを確認し、ひとまず帰ることにした。 しかし短気な母が自分たちを置いてさっさと帰ってしまったと知る。 門前で途方にくれる少商、すると思いがけず袁慎が自分の馬車で送ると言った。 袁慎は馬車に揺られながら、何将軍が昭君をなぜ楼垚に嫁がせたかったのか説明した。 今は昭君が何家の遺産や一族の孤児たちを管理しているが、いずれは成人した末子が引き継ぐことになる。 それまでの十数年、遺産を守るためには権門の楼家に嫁ぐことが最も安全な選択だった。 「だったら袁夫子、あなたはどう? あなたなら何家の財は狙わないし、才覚も学識も容貌も阿垚より何倍も勝る あなたなら何昭君もきっと…」 すると袁慎は少商の無神経な提案に憤怒、急に馬車を止めて少商を降ろしてしまう。 ( ತ _ತ).oO(送ったり降ろしたり…マジで何なん? ←分かってないにゃおにゃお 洛陽の城門、少商と楼垚は帰京した何昭君に縁談を諦めてもらうよう説得することにした。 この機会を逃せば皇帝が楼垚との縁談を賜る可能性がある。 すると馬車から昭君が顔を見せた。 少商は大事な話があると切り出したが、昭君はこれから重大な用件があるという。 「程娘子、どうしても話したいなら同行して」 驚いた楼垚は少商を責めるなとかばったが、昭君は亡き父に誓って危害は加えないと安心させた。 「阿垚…大人になったわね」 安成君の馬車は廷尉獄の前で止まった。 恐る恐る昭君の後を追って門をくぐった少商、すると中庭の執行台ですでに肖(シャオ)世子がその時を待っている。 世子は見送りに来た昭君に気づき、夫婦の誼で肖家の者を善処して欲しいと頼んだ。 「誼?どんな誼かしら?大兄と四兄の首を槍に刺して阿父を挑発した誼? それとも五兄を射(イ)殺し、身籠もっていた嫂嫂を突き刺した誼?!それとも乳母を惨殺した誼?! …陛下は慈悲深いわ、肖家の功績を鑑み、屍は残すつもりだった でも私が訴えたの、さらし首にして欲しいとね! 今日から肖氏は代々、首を切られた逆賊として世人に唾棄(ダキ)されるのよ!」 「何だと?!」 肖世子は昭君の思わぬ仕返しに激しく抵抗したが、もはやどうにもならない。 すると昭君は往生際の悪い世子の顔を引っ叩いた。 「急いで帰京したのはお前の首が落ちるのをこの目で見るためよ!」 少商は昭君にそろそろ執行の時間だと知らせた。 しかし昭君は皇帝が敵討ちを許可してくれたと明かし、執行台へ上がってしまう。 「私の手で…あの世へ送ってやる!」 昭君は執行人の手から剣を受け取ると、いきなり振りかぶった。 驚いた少商は咄嗟に背を向けて逃げようとしたが、誰かにぶつかってしまう。 「…怖くない、私がいる」 少商を抱き留めたのは凌不疑だった。 つづく ( ๑≧ꇴ≦)ウワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ! 最後にブチギレた何昭君が全部もっていった~ それにしても善見、本当イラっとするわw お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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