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2024.07.07
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七时吉祥 Love You Seven Times(全38話)
第14話

天界に戻って陸長空(ルーチャンコン)の面影が消えた戦神・初空(チュコン)。
内心では祥雲(シャンユン)を想いながらも、その自尊心の高さゆえ素直になれずにいた。
写経を命じたのも祥雲の霊力を向上させるためだったが、かえって転生の時の仕返しだと誤解されてしまう。
「なんであれ私は初空仙君をかばって矢を受けました
 全ては仙君の修行が上手く行くため、失礼があったならお詫びを…」
すると祥雲は逃げるように帰ってしまう。

一方、鶯時(オウシ)公主は転生で縁を結んだ紫輝(シキ)に会うため人間界に向かった。
しかし急に誰かの声が聞こえ、激しい頭痛で動けなくなってしまう。
『私はお前が誰か知っているぞ?分かっていないのはお前だけだ…思い出せ』
すると摩羅(マラ)族の護法・錦蓮(キンレン)が現れ、双子の妹の記憶を呼び覚ます。
あれは数百年前、錦蘿(キンラ)は血生臭い生活に嫌気が差して摩羅山から逃げ出した。
その時、偶然、道に迷っている鶯時と出会い、身体を乗っ取ってしまう。
…哥哥、さようなら、錦蘿にもお別れよ…

昇格した祥雲は七夕を前に姻縁閣で忙しい毎日を送っていた。
すると当日、修茗(シゥミン)が駆けつけ、祥雲の最初の大仕事を手伝うという。
祥雲は感謝して拝礼したが、修茗は頭を上げさせた。
その時、祥雲の手首に触れた修茗は思いがけず祥雲の異変を感じ取る。
「殿下?どうかしましたか?」
「いいや…」
一方、戦神に仕える銭(セン)天王は休みをもらいたいと頼んでいた。
七夕で姻縁閣が忙しいため手伝いに行きたいという。
「祥雲が昇格して初めての七夕なので…それに昇格祝いの宴にも出ようかと…」
戦神は興味なさそうに黙っていたが、結局、許してくれた。

銭天王は祥雲を口実に姻縁閣でお気に入りの仙女の仕事を手伝っていた。
すると突然、初空が現れ、暇なので様子を見に来たという。
誰もが恐れる戦神の来訪で和やかだった婚姻閣は一変。
修茗は皆が萎縮していると指摘したが、初空は我関せず、縁結びなら自分がすぐ終わらせると言い放った。

初空は確かにあっという間に祈願札の縁組を終わらせた。
面白くない修茗はこっそり術を放って1組の札の赤い糸を切ったが、初空はすぐ見抜く。
しかしその札は偶然にも国を背負う将軍の名だった。
初空は戦に行く将軍ならかえって縁を結ばないほうが良いと言ったが、祥雲は守りたい者がいれば人は強くなれるという。
「将軍が外敵と戦うのは民を守るため、その民の中には…」
「愛する人がいるからだ」
初空は人間界での自分と祥雲の縁を思い出し、うっかり口を挟んでしまう。
「そっ、そこまで理解しているとは成長したな」
すると祥雲は将軍の祈願札を再び赤い糸で結び直した。

祥雲を巡って張り合う初空と修茗。
気まずい雰囲気を察した紅線翁(コウセンカク)はこれから祥雲の昇進祝いを開くと断った。
「もう日も暮れますし…あ、お二人ともお忙しいでしょうから…」
紅線翁は遠回しに追い返すつもりだったが、修茗は迷わず参加すると答えた。
「初空仙君は…その…食べて行かれますか?」
「そうだな」
食べるのかーいっ!>ʕ•̫͡•ʕ*̫͡*ʕ•͓͡•ʔ-̫͡-ʕ•̫͡•ʔ*̫͡*ʔ-̫͡-ʔ

初空と修茗は宴でも祥雲の気を引くため牽制し合った。
しかし当の祥雲はすっかり主役の座を奪われ、全く楽しめない。
…私の昇進祝いのはずだったのに…
するとたまり兼ねた李(リ)天王が祥雲にそろそろ手作りの海棠(カイドウ)餅を振る舞ったらどうかと声をかけた。
「そうだった!すっかり忘れていたわ!」

祥雲が海堂餅を食卓に置くと、神仙たちは戦神がいることも忘れて箸を伸ばした。
気がつけば皿にはひとつしか残っていない。
初空は遠慮のない神仙たちにため息を漏らしながら、最後のひとつを取ろうとした。
その時、修茗が横取りして食べてしまう。
「甘いものは嫌いだったろう?」
初空は手持ち無沙汰で手前の料理をつまむしかなかった。
「仙君…また今度、お作りします」
「分かった」

すっかり夜も更け、神仙たちは酔い潰れた紅線翁を送って行った。
祥雲たち3人は美しい星空を眺めていたが、やがて祥雲も修茗も酔いが回って居眠りしてしまう。
すると初空は祥雲の寝顔を眺めているうち、つい本音が漏れた。
「人間は寿命が短すぎる、神仙の方がいい、少なくとも愛する人と1000年は連れ添える」
実は初空も人間界から長命玉を持ち帰っていた。
「陸長空は確かにいた…覚えている人がいる限り消えたりしない、そうだろう?」
初空は人間界で祥雲と眺めた星空を思い出し、独り涙してしまう。

↓( ͒ ඉ .̫ ඉ ̀ ͒) ブワッ…


翌日、祥雲は初空に海堂餅を差し入れることにした。
しかし運悪く李天王に見咎められ、自分が食べるために作ったと嘘をついてしまう。
李天王は遠慮なく海堂餅を食べながら、せっかく昇格したなら辛い歴劫などやめるよう助言した。
すると祥雲はこれも人助け、修行の成功を手伝うことも務めだという。

錦蘿は摩羅山に連れ戻された。
「摩羅族に命を捧げるわ、でも殺しは嫌なの」
しかし錦蓮は殺さなければ自分たちが滅ぼされると訴え、例え妹でも好き勝手は許さないという。
「女媧(ジョカ)石を取り戻して来い、さもなければ私が出向くことになるぞ?」

人間界では紫輝が川辺で鶯時を弔っていた。
墓標には″愛妻 解鶯時(カイオウシ)の墓″とある。
そこへ2人の思い出の傘を持った娘が現れた。
紫輝は驚いて歩み寄ったが、見知らぬ娘だと知って落胆する。
「人違いでした、実は亡き妻の墓なんです…いつか私が死んだら隣に埋めてもらう」
錦蘿は紫輝が自分を妻として葬ったと知り、その深い愛情に胸が痛んだ。
すると錦蘿は紫輝と鶯時しか知らない思い出話を始め、実は自分が鶯時だと明かす。
「ここに来たのはもらうものがあるためなの」

錦蘿は愛する紫輝の身体から石を抜き取り、摩羅山に戻った。
石を受け取った錦蓮は妹の働きを喜び、結局、この世界で心から妹を想い、裏切らないのは自分だけだという。
「摩羅族は長く迫害されていた、恨みを晴らす、それが我らの使命だ」
こうして錦蓮は女媧石の心を使って蒼海を復活させることにした。
すると天界に新たな神託が下る。
…世が覆る…

つづく


(  ̄꒳ ̄)相変わらずこういうの上手いよね〜@初空





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最終更新日  2024.07.12 13:40:29
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