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岁岁青莲 Blooming Days 第13話「賀連信の孤独」 三兄・賀連信(ガレンシン)を排除するつもりが逆に足下を見られてしまった賀連修(ガレンシュウ)。 結局、銀庫の穴埋めのため安く買い集めた骨董を全て手放し、元手を失った。 激高する夫の姿を垣間見た嫡妻・阮之湄(ゲンシビ)は侍女・流煙(リュウエン)から慕海瑶(ボカイヨウ)の失脚を知る。 「やはり駱青蓮(ラクセイレン)は侮れない…例の者は?」 「はい、あとは夫人が教育するだけです」 賀連信は呂北逸(リョホクイツ)の献策で買付金の回収に成功した。 この功績が認められ呂北逸は幕僚として仕えることが許されたが、その代わり駱青蓮との関わりを一切、断ち切るよう警告されてしまう。 慕海瑶(ボカイヨウ)が信宅を去る日がやって来た。 しかし見送りに出たのは赤子を抱いた許寄柔(キョキジュウ)ただ1人。 慕海瑶は今さらながら真心で接してくれたのが許寄柔だけだったと思い知る。 その時、粗末な馬車がやって来た。 侍女の如画(ジョガ)は誰が用意したのかと憤慨したが、そこへ方懐蕊が妻妾たちを引き連れ現れる。 「私が頼んだのよ」 平民に落とされた慕海瑶に妻妾たちは冷たかった。 慕海瑶は賀連信が必ず見送りに来てくれると信じて待った。 方懐蕊は公子ならすでに出かけたと嘲笑ったが、その時、賀連信が呂北逸を連れて駆けつける。 感激した慕海瑶は涙ながらに別れの挨拶を伝え、命綱である息子との面会だけは許して欲しいと懇願した。 「…案ずるな、新しい母親を与えるゆえ苦労はすまい」 ( ゚д゚)はぁ? すると驚いたことに賀連信は赤子を李浅陌(リセンバク)に渡してしまう。 「安心しろ、大事に育てる」 こうして奇しくも赤子は生母の腕の中に戻った。 呆然とする慕海瑶だったが、最後の望みに別院まで公子たちに同行して欲しいと頼む。 どんな魂胆があるのか分からなかったが、慕海瑶は駱青蓮を馬車に同乗させ、その後ろから馬に乗った賀連信と呂北逸が付いて行った。 馬車は郊外の山道に入った。 「駱青蓮、おめでとう、呂北逸が幕僚になったわ でも本当に賎民から抜けることができるかしら?あなたたちの過去は公子の恥よ? 公子が王爺になったら真っ先に殺すのは呂北逸 公子にとって屋敷の人間は全て駒なの、用がなくなれば私のように捨てられるわ」 しかし兄がいる限り自分は許されると言い放ち、慕海瑶はいきなり駱青蓮を馬車から突き落としてしまう。 賀連信は意識を失った駱青蓮を屋敷へ運び込んだ。 呂北逸の見立てでは落下した衝撃から昏睡しただけだと分かったが、その時、青蓮はうわ言で呂北逸の名を呼んでしまう。 賀連信は人払いし、献身的に青蓮を介抱した。 やがて青蓮は目を覚ましたが、付き添っていた賀連信に目もくれず、呂北逸の身を案じる。 青蓮は公子が危険を冒してまで自分を助けるはずがないと決めつけ、当然、呂北逸が救ってくれたと思い込んでいた。 「丫头(ヤートウ)、私たちは利益だけの仲か?私が何をしても呂北逸には及ばぬと?」 思わぬ公子の言葉に青蓮は慕海瑶の警告を思い出した。 …公子が王爺になれば真っ先に殺すのは呂北逸よ… そこで青蓮は自分を突き落とした慕海瑶を罰しないのか聞いた。 賀連信はその時機ではないと答えたが、青蓮はやはり慕海瑶の読み通りだと気づく。 「初めから呂先生を賎民から救うつもりはなかったのね?」 実は慕海瑶は賀連修の心にいるのが駱青蓮だと薄々、気づいていた。 そこで馬車から駱青蓮を突き落としてみたが、驚いたことに賀連修は落下した青蓮を抱き留め、自分が盾となって助ける。 …女に本気になることはないと思っていた、まさか命懸けで青蓮を救うなんて… 慕海瑶は馬車に揺られながら激しい嫉妬の炎を燃やした。 しかしこれで賀連修の心にも絡みついて解けない痛みを刻みつけたに違いない、永遠に続く痛みを。 一方、賀連信は自分を疑う駱青蓮に深く失望し、売り言葉に買い言葉で呂北逸を助けるつもりはないと言い放った。 激怒した青蓮はすぐにでも屋敷を出て行くことにしたが、賀連信は怒りに任せて青蓮に今夜の夜伽を命じてしまう。 翌朝、東籬(トウリ)から知らせを聞いた呂北逸は急いで且歌苑(ショカエン)に駆けつけた。 するとちょうど門が開いて寝殿から駱青蓮が現れる。 蘇南春(ソナンシュン)は公子からの褒美として羽織を贈ったが、青蓮の表情は硬いままだった。 駱青蓮は呂北逸に目もくれず帰って行った。 愛する青蓮が穢されたと知った呂北逸は激怒、ちょうど寝殿から出て来た賀連信に剣を突きつける。 すると賀連信は刺しても見逃すが、刺せないのなら二度と駱青蓮とのことに口を出すなと迫った。 その時、呂北逸に会いに来た郡主・賀元雪(ガゲンセツ)の姿が見える。 呂北逸は結局、賀連信を刺せずに黙って引き返し、賀元雪は呂北逸の後を追った。 賀連信は全身の力が抜けるようにその場でへたり込んだ。 「いっそ刺されたかった…」 すると今度は方懐蕊がやって来た。 賀連信はようやく暉児(キジ)の件でまだ答えを出していなかったと気づいたが、方懐蕊は公子の決断に従うという。 「海瑶の別院の調度品は屋敷と同じものを… 公子には多くの味方が必要、慕家に恨まれてはなりません」 方懐蕊は跡継ぎのない正室など名ばかりだと分かっていた。 慕海瑶がいなくなれば次の慕海瑶が現れるのは必至、正室の座を守るためには公子の負い目を利用するしかない。 「私が譲歩するほど公子は私への負い目が強くなる」 駱青蓮は約束を反故にして夜伽を強要した賀連信に恨みを募らせた。 そこで漣微居(レンビキョ)に戻り、鋭く研いだかんざしを手にして復讐に向かう。 しかし思いがけず七弟・賀連倚(ガレンイ)に止められた。 賀連倚は兄嫁を庭園に連れ出し、その羽織こそ三兄の真心の証しだと教えた。 「誰の物か知っているか?」 「徳(トク)夫人?」 徳夫人は賀連信の生母だったが、同時に賀連信の心の傷でもあった。 …実は賀連信は懿(イ)夫人に育てられた 生母・徳夫人のもとに戻ったのは9歳の時だったが、その時、徳夫人には幼い八弟・賀連化(ガレンカ)がいたという 徳夫人は自分の手元で育てた八弟を溺愛 ある日、賀連信は父王から褒美として羽織を賜ったが、弟が欲しいとねだると取り上げてしまう ちょうどその様子を見た懿夫人は胸を痛め、賀連信のために自ら羽織を縫い上げた 賀連信にとってこの羽織は宝物となり、誰にも触らせなかったという… その羽織が今、駱青蓮の肩にあった。 賀連倚は三兄が遊び人で薄情そうに装うのは怖いからだという。 「私は徳夫人に預けられ、三哥と一緒に育ったからよく分かる 三哥にとって人生はうまくやれば褒められ、失敗すれば捨てられる″のが常 二十数年、ずっと仮面をかぶり、緊張を解いたことがない 嫂嫂(サォサォ)、私が命をかけて保証する、三哥はあなたにだけは嘘をつかぬ」 駱青蓮は冷静さを取り戻して寝宮に戻った。 賀連信が真の愛を信じられない理由はやはり生母が原因だったらしい。 …心の深い傷を打ち明けてくれれば誤解は解けたのに… 青蓮は今さらながらこれが慕海瑶の蜂の一刺しだったと気づいた。 その夜、賀連信は駱青蓮を呼んだ。 すると青蓮が羽織を返しにやって来る。 賀連信は青蓮だけには嘘をついたことがないと釈明したが、昨夜の夜伽で全て手遅れだと気づいていた。 そこで黙って青蓮の手に短剣を握らせる。 青蓮は酒の力を借りて短剣を構えたが…。 つづく ( ̄▽ ̄;)皆さんとご一緒に~っていきなり青蓮だけ馬車に同乗させる流れは何?w お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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