白い世界

「許してくれ…」

今でも、耳について忘れられないセリフ

静かに　低い声で響く・・・

あなたからの最後の電話の　最初の言葉


今さら「全部、嘘だった」なんて聞きたくなかった

私への愛も

誓った約束も

二人で描いた未来も

何もかも・・・


今さら・・・　今さら・・・

何となく、気付いていた・・・予感。

それでも　あなたを愛していたから・・・


「泣いて縋がってみるのも良かったのかもしれない」

なんて・・・無様なかっこ見せる勇気もないし

とっくに涙も涸れていた。


私も、冷めていたのかもしれないね・・・

それなら、二人の築き上げてきたものは「偽りの愛…？」


二度と聞くことのない　あなたの声が

頭の中にコダマする。

「許してくれ…」



※この物語は、作者の妄想の世界…すなわちフィクションです。