県内GSの洗車場汚泥からセシウム最大9万ベクレル検出
県は3日、県内ガソリンスタンド(GS)7カ所の洗車場の汚泥から、1キログラム当たり最大で9万ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県内の汚泥から検出されたものとしては最高値。県はセシウムが混入した時期や経緯を調べている。 環境省によると、GSの汚泥でのセシウム検出は全国で初めて。現在の法律では、放射性物質を含む産業廃棄物の取り扱いや処分方法に関する定めはなく、国は早急な対応を迫られそうだ。 県が調査したのはいずれもGSの洗車場汚泥槽で、柏崎刈羽地域の4カ所と新潟市の3カ所。柏崎刈羽ではそれぞれ9万ベクレル、4万5千ベクレル、4200ベクレル、2900ベクレルの放射性セシウムを検出。新潟市では168~520ベクレルだった。 県が7月に柏崎刈羽地域のGSから相談を受けて調べた結果、高い数値が出たため、同地域と新潟市の協力が得られたGSで調査を実施。検出された業者には、汚泥の適正な保管を指導した。 県は、新潟大理学部の工藤久昭教授(放射化学)の「汚泥から1メートル離れることで通常の空間線量であることが確認されており、汚泥から一定の距離を保つことで安全が確保できる」との見解を発表した。 9万ベクレルの放射性セシウムを含む汚泥が見つかったGSでは現在、汚泥をビニール袋に包み、屋外で保管する。従業員は「(行政には)早く処分してほしい」と求めた。 県によると、県内ではこれまでに上下水道の汚泥から放射性セシウムが検出されており、最高値は満願寺浄水場(新潟市秋葉区)での4万5544ベクレルだった。 新潟日報2011年8月4日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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