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うつ病患者を抱える家族のみなさんへ:うつ病治療の接し方
接し方の基本 うつ病をはじめ、心の病の治療のためには、家族をはじめ身近な人達の協力と適切な接し方がが非常に大切です。病を理解したうえで、話を良く聞く、共感的に接する、叱咤激励しないようにするといった接し方をしましょう。 こんな接し方は要注意 悩みを大したことがないと否定したり、不用意な説得、反論、解釈、お説教等をしないようにしましょう。うつの苦しみは、健康な人が外見から想像する以上に大きいのです。 医師、薬の使用と関連したうつ病患者との接し方 精神科の医師の治療方法や治療方針を理解しましょう。医師や薬への不信は、患者に伝わります。心の病に関する薬には、偏見も多いようです。「薬に頼ってはいけない。」などの不適切なアドバイス、接し方で薬をやめさせることはとても危険です。 私は医師の言いなりになれとは言いません。抗うつ薬など薬の量や副作用について疑問があるときには、医師に自分の考えを述べ、よく相談しましょう。場合によっては、セカンドオピニオンも必要だと思います。 しかし原則的には、 うつの薬は安全です。また普通はとても良く効きます。ただし、飲みはじめはまず副作用が先に出て、数週間後に薬本来のの効果が出ます。また症状が長く続いているときには薬の効果が現れにくいことも理解しておきましょう。また、憂うつな気分が治った後も、しばらくは薬をのむ必要があります。医師の指示を良く聞きましょう。 (ただし、うつ病だと思い抗うつ薬を飲んでいたのに、実は躁うつ病であり、本当は気分安定薬が必要だったということはあります。もしも、うつ状態だけではなく、躁状態もあるとしたら、きちんとそれを医師に伝えましょう。話さないと医師もわからないことがあります。正しい診断を受け、適切な薬を飲みましょう。) このような基本的なことを理解したうえで、 うつ病の患者さんを休ませるための接し方 うつ病治療のためには、休息させる。心身の負担を全て取り去ることが基本です。 不用意に運動させたり、本人の意思を無視して無理な旅行や娯楽などに連れだしたりしない方が良いでしょう。良かれと思ってこのような接し方をするのですが、逆効果です。 光を浴びることや、散歩によって、症状が改善することもありますが、決して無理はいけません。周囲の人間はもちろん善意で行っているのでしょうが、疲労は避けた方が賢明です。運動は、諸刃の剣です。十分良くなった段階での、軽い運動や家事は有用です。重症の場合は、身体の病気と同様に見舞客を断る必要もあります。 うつ病の治り方に関連する接し方 症状には、一進一退があります。冬から春の三寒四温と同様です。坂道をまっすぐ上るようには、良くなりません。骨折が治るようには、直線的には治らないのです。心の病は、らせん階段を登るように、あちらこちらに行きながら、ゆっくり良くなっていきます。良くなりそうに見えても、長期間かかることを理解し、決して焦らないようにしましょう。 一喜一憂してはいけません。その時々の感情に振り回された接し方は控えましょう。 うつ病患者とのより良い接し方のための家族のあり方 家族が不和になると、患者に悪い影響を与えます。看病で疲れ切ってしまうこともあるでしょう。あのしっかり者だったお父さんやお母さんの今の姿を見るのは、とてもつらいでしょう。でも、こんなときこそ、家族みんなで、支えあい、仲良くなることが大切です。それが、うつの人へのより良い接し方につながります。 そうはいっても、あの働き者だった人が、まるで別人になったように寝ている姿を見ると、家族にとってはとても辛いものがあります。ご家族であるあなた自身の心の健康、やる気がどうぞ支えられますように。 なぜ、こんな病気になってしまったんだろうと、患者さんやご自分を責めず、病気があっても幸せになれますように。→「なぜ」ではなく「何のために」(原因探しをやめて、癒され幸せになるこコツ) 夫のウツは私のせいだとご自分を責めている奥様もいますが、どうぞご自分を責めないでください。 詳しくはhttp://www.n-seiryo.ac.jp/~usui/iyasi/utu.html お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2014.05.03 07:05:38
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