カテゴリ:出会い
こちらビリングスは土曜日。娘たちのサッカーの試合は午後からなのでゆっくりとした朝を迎えている。
木曜日の夕方にリチャードと出会い一晩を過ごして、金曜日は仲の良い友達達に会わせて一日を共に過ごしとても忙しくて、あっという間に夜の10時になってしまったほどだ。 リチャードの顔つきが一晩でこんなに変わるとは想像も出来なかった。 彼はしきりに「やっと普通の生活感を感じる事ができたよ」と涙ぐみながらオイラにお礼を言ってきた。 困った時はお互い様じゃないか! おそらく読者は「どうせとんでもない浮浪者を泊めたんだろう」と思っているだろうけどオイラにも人を選ぶ権利はあるし、誰でもそう簡単に泊めるわけがない。 普通のホームレスと威厳を持っているホームレスとの違いはあるんだよ。 リチャードは後者のほう。 前にも言ったように、彼には新しい仕事が待っていてそれまで一時的にホームレスの状態になってしまっただけ。そもそもトラック運転手はトラックの中で生活をするから家は基本的には必要はないからね。 彼の話し方、コミュニケーションの仕方、そして何よりも彼の眼の奥には威厳がしっかり見えたから泊まってもらったんだ。物を盗まれる心配などこれっぽっちもしなくていい。 シャワーを浴びてもらい、夕食を作り、娘たちと共に楽しい時間が過ごせたんだ。 その光景はまるで長年の友達が遊びに来た感じ。 話せば話すほどお互いを理解することができて、とても楽しいんだよね。 この光景を見たらママチャリ日本旅をしたときに岩手のモンタナモーターサイクルのオーナーである岩間さんの事を思い出したんだ。彼は見ず知らずのオイラやエリックの為にわざわざお店を閉店して宮古町まで車で釣れっていってくれて津波の被災地ツアーをしてくれた程のお人だ。 それ以来オイラの良き兄貴分として現在も交流を続けている仲になったからね。 リチャードとも同じように仲良くなり、「友達」になれると思う。 この友達とはフェイスブックで友達になるのとは訳が違う。本当の友達になれるのを確信したほどだ。 一宿一飯の義理、そして人情により生まれた友情。これは一生ものになるだろう。 普通じゃありえない。そして何故かオイラが彼にまで感謝の気持ちがわくほどだから不思議な気分だ。 仕事は月曜日に始まるので遅くても日曜日にビリングスを出発すればイイから今晩も泊まってもらうことになった。 だから今日の午後は一緒に娘たちのサッカーの試合を観戦しに行き、その後は彼に夕食を作ってもらうことになるだろう。彼は料理学校を卒業してシェフをしていた程の腕前だからね。ユーチューブに彼の料理動画があるんだけど美味しそうなんだ!これが!楽しみだよ。 写真はシャワーを浴びてちゃんと睡眠をとった後のリチャード。 ホームレス浮浪者には見えないはずだ。 普通の黒人の友達にしか見えない。 まあ、ホームレスを何年もしていたわけじゃないからね… 一時的なホームレス、いや旅人と言ってもいいんじゃないかな。 それならオイラと同じだもんね。 日に日にどんどん彼の状態が良くなっていくんだよ。おいらの目の前で。 貴重な経験をありがとう。リチャード。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020.04.04 01:30:41
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