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唐突ですが、 ぼくの今年の座右の言葉は「写す・移す・映す」であります。
対象を一旦写し取り、その写したものをまた別の方法に移す。そのときそこに何が映ってくるのか。 もともと創造行為なんて云われるものより、こういったことに関心があったのだということに、今年は気づいたのであります。 で、第844夜『第三の男』グレアム・グリーン。 『グリーンは最初からシナリオを書かずに、まず物語をしあげたいと言った。映画のことを気にせずに物語を書き上げること、それがグリーンのやりかただった。』 ◎グリーンは最初に“移す”ことを前提にこの物語を“写す”。 『…ハリーライムを主人公にしつつも、じつのところは廃墟と地下水のほかは何もなくなってしまった迷宮都市ウィーンをこそ主人公にした物語を綴ったのである』 ◎そして目的は迷宮都市ウィーンの失われたおもかげを“映す”ことだった。 ◆これはハリーの足。その足の間からウィーンの街並(のつもり)がのぞける。 ◆ハリーがじらしまくって登場する最高にカッコいいシーン。このシーンの直前、この猫ちゃんが、街頭に照らされた石畳の上を駆けていくのだ。 ◆これは一枚目の試刷りで、まだ製作過程なのです。 ぼくの場合、最後の本刷りで、ラストシーンの大変更をして大失敗するのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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