カテゴリ:戯言
彼の背中に姿を現し仏神になりけり。 愛とかが専門の仏神。 申し上げておきませふ。 彼は堅気なり。 彼の意志を聞いた折、反対致しました。 やはり、人は見た目に判断されることを避けられない故に。 其の様な背中への偏見がございました故に。 彼の背中に頬を寄せる…愛染明王が… 目を覚ますと横に愛染明王… 彼の背中に愛染明王が現れたとて、彼が彼といふことに変わりなし。 私には、もう、拘わりの無い話でございまする。 所詮、他人の戯言なり。 其れすら、愛おしいなどと思ふこともなく。 彼自身の遍歴や、背中について思ひ抱く感情を拭ふこともまたなし。 一方で、彼を求め、彼の求めに応じるのは、愚かさ故にございませふか? あの頃、彼に背を向けられてしまうのは嫌いだった。 だけど、そんな背中をずっと眺めていたいと、そう思った。 彼の背に頬を寄せ、眠りに就くのは幸せなことだった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年11月11日 18時43分08秒
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