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2007年06月06日
カテゴリ：ご近所物語
深夜3時。 コンビニに向かう。 ヒールの音が大きく響く。 客は誰1人いない。 店員が弁当の検品をしていた。 ATMで金を振り込んだ。 今月もローンが引き落とされる。 赤字続きの生活を抜け出せるのは、いつなんだろう。 一組のカップルとすれ違う。 プーマのジャージで、何を買いにきたんだろう。 ふと空を見上げれば、月が顔を出している。 満月でも、半月でも、三日月でもない。 とても不確かで、だけど存在していた。 寂しさに襲われて、涙が溢れたんだと思った。 だけど、本当は、寂しいからなんかじゃない。 きっと、アレルギーで目が潤んだだけなんだ。 そう、寂しくなんかない。 あの角を曲がれば、もう自宅だ。 すぐ近くまで帰ってきた。 一台の車が発進した。 お好み焼き屋の向かいからだ。 あの部屋の電気がついた。 見上げてしまう。 今まで誰といたのかなんて気にもならない。 だからどうしたって話にもならない。 温かかったはずの想い出に懐かしくなっただけなんだ。 想い出に酔ってるんだ。 記憶の中の物語を何度もプレビューしているだけなんだ。 半年前なら、会いたくなってたかもしれない。 1年前なら、嫉妬に狂っていたかもしれない。 2年前なら、電話して、部屋から出てきた彼を抱きしめたのかもしれない。 今は、何も思わない。 事実を事実とだけ受け止められる。 心のモヤを晴らすかのように、通り雨。 明日、晴れるかな。 お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう
最終更新日
2007年06月07日 03時44分20秒
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