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ちょっと自慢だけれど、ここ数年流行ってきたマインドマップを使い始めて25年になる(写真は証拠の初版本)。 四半世紀だ! 経歴の長さより、歳をとったという感じがある。もう棺桶に近い。
高校2年生のとき、誰でも考えるように「どうやったら成績が上がるか?ということを考えていた。」 今と違って、Amazonのような本屋はないし、地元の本屋は小さいので数か月に1回ぐらい名古屋駅の星野書店というデパートのフロアーが全部本屋であるところへ出かけていた。 雑誌に広告が載る本は地元の本屋で注文して取り寄せていたけれど、当時から本が好きだったなぁ。ときどき星野書店に出かけていては、気になった本を数冊買う。たいていは将来の夢である科学者になるための科学関係の本が多かった。お金に限りがあるので、新書で買うことも多かった。一度に10冊以上買うという大人買いをして満足していたこともある。
東京図書という出版社は、数学などの話題に関する本を出版していた会社だ。ちょっととがった感じの中高生を対象にしていたんだろう。芦ヶ原氏のパズルに興味を持ち、IQスーパーパズルという本で、メンサというIQ>140以上の頭脳集団について知った。 その東京図書から出版していた本が、「頭がよくなる本」という単刀直入のタイトルがついた本であった。
数学はともかく、他の記憶をする教科の成績が伸びなかった。世界史や日本史、英語、国語などである。理科と数学を除けば全部か(単に興味がなかったからなのだが)。 少しでも成績が伸びないかなと思って、ダメもとでこの本を買って読んだ。
マインドマップについてはもうみなさん御存じだからどんなものについては省く。 画期的なノートの取り方だった。 ところがマインドマップは中心から放射状に2次元的にノートをとる。 すると発想が2次元的になる。 25年間やってきて、正直言ってこれぐらいの違いしかない。
ここ数年から自己啓発系で再発掘したこのマインドマップは、いろいろなことを言っているがその違いだ。 ただこの2次元という広がりが実は大きな意味を持つ。 文章は1次元的であるので、最初から最後まで読んで初めて意味を理解できる。これが2次元的になると、ランダムアクセスが可能になる。文章を全部読まなくても、部分的なところだけで伝えることができる。 これは自分に対して伝えることも同じだ。 人の記憶はあいまいである。数日前のことははっきり覚えていないことが多い。自分が書いたノートを読めば記憶は再現される。読んでいる最中に、そのときの情景とも思いだすことがある。ただどこまで読めばいいかわからない。それは古いノートであればあるほど、思い出すのに時間がかかり、ときには思い出せないことがある。プログラムをつくっているのはまさにそれで、数か月前に作った自分のプログラムが何をするのかよくわからないことがある。 2次元的に広がると、その手がかりを多く用意することができる。 色をつけたり下線をつけるような、文字の修飾も手掛かりとなるが、線を引っ張ってつなげたり、線を繋げた構造を考えることで手がかりとなる。 このネットワークのようなものが脳の神経と関連があるとブザンは言ったが、それは形状が似ているだけで全く関連性はない。
人間は一度に脳のバッファに入れることができる短期記憶は限られている。そのためあることに焦点を絞ると、少し前に考えていたことがうすらぼんやりとなって焦点から外れる。同時に2つのことに焦点をあてて、その関連性を探るということが必ずしも得意ではない。 このマインドマップの2次元性を使うとその焦点を外さないように、推論することがやや有利になる。これは使っていたことの経験からいうのだが。 もともと、アウトラインプロセッサのように階層づけてノートをとるというのもあったし、Macでも15年くらい前にマインドマップを作れるソフトはあった。 それが今になって流行りだすのは、うれしいという反面、複雑な気持ちである。 ただマインドマップは万能ではない。 情報を集めて構造化することはできる。構造化の中で不足しているものをあぶりだすこともできる。しかし、そこから発想を支援したり創造することはできないようである。 なんとか創造する方法はないかな?それともさらに発想の支援することはできないかな?と思って、マインドマップの3次元(いやn次元)をつくり、それを他の人と協調して発想を支援することができないかなと思った。(それを未踏にも応募したことがあったが、「具体的に何が実現可能かわからない。」「商品の2番煎じのようで目新しさがない。」という理由で断られた) さて、マインドマップはどのようになっていくのだろうか?と思いつつも、いつもマインドマップを使っている。お金をかけずに、FreeMindというツールを使って。
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Last updated
2008.05.10 16:24:26
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