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カテゴリ:起業
成功し続ける起業家はここが違う
書評/ビジネス 失礼なことをいうかもしれないけれど、著者は普通のスーパーマンかもしれない。普通の能力を全開させた、スーパーマンというべきかな。 イチローのような特別なスポーツマンではないし、カリスマ経営者でもないし、かといって芸術家でもない。 著者は「継続するは力なり」「習慣が人を変える」という当たり前のことを地道に着実にこなしていったことで、優れた起業家として大成した感じがする。 また失礼なことをいうかもしれないけれど、著者のような人はたくさんいると思う。 まじめにこつこつとやって人から認められているひとかどの人物、一代で苦労して事業を起こした社長、人間国宝とまでもいかなくても一つのことをやりとおした職人や芸術家は、たくさん巷にいるだろうと思う。 でも、どうして普通にはできないことが実現できたか、どうやったらそのような人物になれたかということは、意外に語られていない。 著者は新聞奨学生として、学校に6年間通いマッサージ指圧師の資格を取った。 6年間仕事を続けて資格をとるだけでも大変なことだが、ほぼ同時に鍼灸師や柔道整復師、整体師、カイロプロテクターという他の資格を次々取っていくということはすごい。 その世界で同時に複数の資格を取る人が多いのかどうかわからないけれど、彼の意欲と努力の賜物なんだろう。私が彼だったら、人体への興味・関心という点だけで勉強していたかもしれない。 普通の人は自分が職を覚えて自立していくだけで、十分満足だろう。 彼は25歳で独立し、いまや18店舗90人の社員がいる。 事業にともなうさまざまな課題を一つずつクリアして、事業拡大をしていった。 この本には事業を起こし、人を雇用していくこと、他の会社との提携などで、いろいろな問題に直面してどのように解決したかという具体的なことも書いてあるし、次のように基本的な要素についても触れています。 著者が事業にとって大切なものというのを3つあげている ・ビジネスチャンスの吸引力 ・アイディアを実現していく邁進力 ・お客さまやみんなに喜んでいただく感謝力 そして、それらの力をベースに事業を継続するための習慣。 私はそれ以外にいくつか気づきがありました。 ・「Win-Win」の関係は長続きしないので、「Win-Win-Win」の三者関係を築く 労働時間や知恵、人の紹介など数値しにくいところで、Win-Winの関係が崩れるときがある。そのときは第三者の仲介役を入れる方がうまくいく。 ・ビジネスの本質は、自分が行ったことや企画したことが、より多くの人に感動を与え、その結果としてお金が入ってくることです。それが仕事としての基本というものです。 ・知恵を提供するためには、相手がきづいていない付加価値を見つけてあげることが重要です ・自ら懐を肥やそうとするのではなく、他人が喜んでくれた結果として自分も潤う。自分が潤うことができれば、それは自分が存在してもよいという意義となる。 最後に再び失礼なことをいえば、ごく当たり前のことだと思う。 既にいろいろな本に書かれていることも書いてあるし、ビジネスマンにとっては当たり前のことではないだろうか。そうは言っても、忘れてしまいがちなこともあるし、この本を読んで気づいて「そのとおりだ」と思ってこともある。 しかし、実際にそのことを身をもって経験し継続的に実践していくことは、とても難しいことだと思う。いったんこの本を書棚に置くが、事業で悩んだときにこの本を紐解いてみたいなと思います。 著者の会社のホームページ http://www.oasis-group.co.jp/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.01.13 16:35:14
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