株式会社スターロジックの羽生さんのブログに触発されて書いてみました。
羽生さんのブログは、はてなで話題になったときからときどき読んでいます。
同じIT事業ということもあり、アンダーセンというコンサルティングファームにいたところから共通点もあるのかなと思います。
(会社にいた頃のクライアントのことはネタの宝庫ですが、間違っても書けないですからね。セキュリティがうるさくなる前から、社内でも社名をアルファベットの1文字で読んだり、「肉屋」とか隠語で会話していたんですよ。)
起業後のいろいろな経験が書かれていて、本当にありがたく思います。
特に最近は続けて「いいことが書いてあるなぁ」と思い、そして自分ではどうするべきだろうかと考えさせられることがあります。
今回は、営業のことについて触れてみようと思います。
http://blog.livedoor.jp/habuakihiro/archives/65159494.html
1.手ぶらで来るべからず
→世間話だけに時間を割くほど暇じゃないです。
こちらが気付かない・知らないような情報を持ってくれば
十分にお土産になりますし、時間を割いた価値があると感じます。
そうすると他の話や商材の話も聞きたくなります。
自社の単なる自慢話は土産にならないのでご注意を。
私も何か提供できそうなときだけお伺いしようと思います。
お客さんが忙しいときはご迷惑だろうと思います。でも一方で、お客さんが行き詰っていたり手持ち無沙汰なときというのもあるので、、そのようなタイミングで会って雑談の中で商機もあるんだろうなと思います。
1分だけでも「こんにちは」と頻繁に顔を合わせておくのと、電話などをかけやすい状態にしておくかな。
そうはいっても、自分もそんなに暇じゃないですけれど。
2.いきなり「お役に立てる商品・情報です」と言うべからず
→どれだけこっちのことを知ってるの? って気分になります。
しかもそれが単なる商品スペックの売り込みでしかないと
なにがどう役に立つのかと突っ込みたくなります。
お役に立てそうなことありますか? って聞くところからじゃないかなー。
これは気をつけないといけないですね。
これまでの仕事が、営業マンがお客さんと話をつけた上で商品説明をする段になって、私がお客さんのところにお伺いしていましたので、ここから話が始まります。
自分が「まず話を聞いていただける」関係を築くことをしないといけないので、注意です。話のネタが尽きて、まだお時間がいただけるようでしたら、やろう。でも帰り際の1分でもさっとその話をするしたたかさがないとね。
いや違う、話のネタが切れたら、質問。お客さんのことをもっと知りましょう。
自分を語らず、相手のことをすべて受け入れましょう。
相手の悩みや考えていることで、自分が手伝いできることがあったらと思いながら、話を聞きましょう。
いやぁ、本当に勉強になります。(ついいってしまうんですよね↓)
3.自分の商品に愛情持たずに来るべからず
→自分でもあんまりわかってないでしょ?(^^;
というケースが多いです。こっちが気を遣って
「これって、こういうことなんですよね?」って
いうのはどうかと思います。だからトークがつながらない。
そんな状態で「私を買ってください」なんて、営業向けの本に
書いてるトークだけを持ってきても、「じゃあ腎臓置いていく?」と
しか言えないです。
これは要注意ですよ。たぶんどの会社も。
自分の会社の商品を会社で使っていない例が結構ありますから。
たぶん営業のあり方に問題あるのではと思います。
4.「勉強になりました」と言うべからず
→だったら勉強代置いてけ! と言いたくなります(w
自分のために売りに来てるだけだよね、それじゃ。
それは相手のためにした勉強ですか? そこが重要じゃないかな。
私はいつも言ってしまいます。(^^;
お客さんのお話に感銘を受けたのでいってしまうのですが、いけないですかね。
クレームを受けても、叱られても、、、でもかえってお客さんの心象を悪くしているんだったら、これから言わないようにしましょう。
5.時間というお代を支払って頂いてるという感覚を持つべし
→相手の時給分のお支払いを先にして頂いてるんだという
意識を持てば、それに相応する価値を提供して帰らなきゃと
思えるんじゃないでしょうか。
1と同じことですが、そう思います。
相手を利用することを考えているんですから、時給を考えましょう。
また自分の時給も考えましょう。
成約に結びつきそうもないことでしたら、お互いにとって時間の無駄かもしれません。
…副社長と「そもそも営業とかクロージングとか、そういう言葉自体が何か違うのかもしれないね」という話もしていたりします。
クロージングというのは契約書締結です。契約書に印鑑を押してもらうことです。
営業マンにとってみれば、それで仕事が終わりです。
でも、システムを導入や開発するほうはそれから仕事が始まります。
お客さんにとってみれば、システムが稼動してからの仕事が始まります。
そしてシステムが使われなくなるまで、全体の仕事は終わりません。
それぞれの段階で、ある人は仕事が終わり、ある人はこれから始まる。
というのは、その業務やシステムに関わっている人はそれでいいのかなと思います。
最初から最後まで深く関われというのではないのですが、「俺、関係ないもん」と言わしめてしまいそうです。なんかそんな営業マンが多かった気がします。
最後に、こうして営業のまねごとを始めてみて、気付いたことがあります。
「会社というのは社長の器以上には大きくならない」というのはよく言われることばですが、「営業も営業マンの能力以上のものを売ることはできない」と思います。
商品知識、自分の業界知識、お客さんの業務知識、お客さまの業界知識、人的能力、営業センスのどれも大切です。
私は自分が提供できること=自分の事業としていたため、自分の能力やリソースが足りないときやキャパが超えたらどうしようと思っていたのですが、ええーい人に任せちゃえと思うところがあって、誰に仕事をお願いしようかなと頭の中で思いつつ、話をしています。
何でも自社でやろうとすると、たくさんの社員を抱えないといけない。
でも信用できる会社をたくさん知っていれば、どんどんお願いすればいいんですものね。そう思ったら気が楽になりました。もちろん丸投げして、責任から逃れたらいけないんですが。