道尾秀介『骸の爪』
骸の爪 道尾作品で読んでいなかったものを借りました。 『背の目』の真備と道尾と凛のトリオシリーズ第2弾です。やたらに博識な真備氏が名推理を披露します。 舞台は仏さまを彫る仏師の里。ふとしたことからその工房に泊まることになった道尾くんが夜に奇怪な体験をします。観音像が笑い、仏像たちが動き回り、呪文のような言葉を聞くのです。 ただ、ちょっと殺しすぎです。犬神家みたいです。 二時間サスペンスでやれば、けっこういけるかな。いろんな人がとても怪しいです。でも、まあ、やはりあのひとが犯人でしたね。 公民館で伊坂さんの『オー!ファーザー』が手に入ったので、そっちのほうを早く読みたくて少し時間をかけてしまったからかな。ちょっと物足りなかった。でも、仏像などの下調べはすごくなさったんでしょうね。それは大いに感服します。