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カテゴリ:読書記録
たった260ページの本を読むのにすいぶんかかりました。横溝正史賞をとった作家さんだというので期待しましたが、文章力のなさに辟易しました。 のっけから、つまずきました。 パチンコ店から出てきた男は、鳴り続ける携帯を眺めていた。 携帯が鳴り続けていたなら、そこに一定の時間がなくてはなりません。でも、男は「出てきた」のです。その前から視点者がその音を聞いていたのなら、もっと他の書き方をすべきです。 しかも、この「男」の名前はすぐ「若宮忍」という名前で呼ばれます。だったらはじめから名前で呼べばいい。もう、冒頭で相当疲れてしまいました。 ストーリーは同級生を殺めてしまった過去をもつ男が更正事業で知り合った校長の娘を殺害してしまうというものです。犯人も殺害方法も分かっている。でも知らない校長先生の立場であれこれ捜査をする。読者はいったい何を期待して読めばいいのでしょう? 一応最後のどんでん返しということなのだろうけど、それほどのどんでんではありません。 疲れました。こういうのを読むと、道尾氏なんかは文章がうまいんだなあと思いますよ。すらすら読めるもんね。読者の立場をよく分かって書いてくれているんだなあと。 それでは、大門さん、さようなら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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