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カテゴリ:読書記録
ぼくはこう生きている君はどうか 重松清が90歳近い鶴見氏と語るという異色の顔合わせ。インタビュー形式で読みやすいのですが、ちょっと短かったかな。 今や「9条の会」発起人の生き残りのひとりとなってしまった鶴見氏ですが、母親から「お前は悪い人間です」といわれ続け、万引きを繰り返す不良少年だったとは知りませんでした。 良家のおこちゃまたちが通う学校からはみ出し、アメリカ留学をしてやっと親からの支配を逃れたという鶴見氏は恵まれているよなあ。 ベトナム戦争に反対する活動をしてもどこか斜に構える癖は生涯続くのでしょうか。それを重松は「茶目っ気たっぷり」と絶賛しますが、いまひとつ伝わらない気がします。 教育は1905年で終わっているといわれたら、もうほとんど生きている人たちはダメなわけで、それじゃあ、立花隆がいう「次の世代も次の次の世代もだめ。次の次の次の世代(小学生ぐらい)に期待する」ってのと変わらないじゃないの。まあ百年近くも生きている人がそう思うのだから、実際我々はみみっちくて面白みのない世代ってことなんでしょうねえ。 編集側にもうひと工夫欲しかった対談でした。 というわけでこれもいまいち。仕方がないので前に買った大江の『水死』を読んでいます。本屋大賞の『天地明察』も借りてるんですけどね。こっちはライトです。まあ、いつでもいいかなと。 天下のノーベル賞作家に物申すなんてことが自分にできるとは思えないのですが、9条つながりでなんとかならないかと思案中です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月05日 22時00分55秒
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