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カテゴリ:読書記録
すべてがFになる あら~面白かった。今まで森博嗣さんのを読んだことがなかったのが、もったいないくらい。 しかもこれ1996年にメフィスト賞ってのを受賞した作品なのです。書かれたのはその一年は前ってことでしょう。それなのに少しも古さがないです。今映画化しても間に合います。 もしかして、してたのかな?ゲーム化はされてたみたいですけどね。 天才プログラマー、真賀田四季の研究所を訪れた大学助教授(この呼び方だけですね、時代を感じさせたのは)犀川と大学生萌絵が目にしたものは、四季博士の無残な姿でした。完全にコンピューターに管理されていた密室のはずの部屋でいったい何が起きたのか?それから第2の殺人が。理系ミステリーと呼ばれる新しいジャンルを開拓した森氏のデビュー作とは思えない完成度の高い作品です。 「スカイ・クロラ」でしたっけ、映画になったの。その原作者としてしか知らなかったのですが、森さんは私よりちょっと上の方です。若いなあ。頭いいなあ。 自分が頭の回転は遅いのに頭がいい人にすごくあこがれるのは、育った環境からでしょうか。家では一番おばかでしたからね。でも回りはぐるぐる速いんです。あまり説明しなくてもすぐ分かってくれる人々の中で育ったので、一般人としゃべるとまったく伝わらなくてイライラすることが今でもあります。 まあ、そんなことはいいですが、まず、題名がすごくいいです。「すべてがFになる」ってどういうこと?その解答が終盤で明かされるのですが、ああ、なるほど~、と満足でした。犯人はだいたい目星はついていたのですけどね、まさかそこまでとは予想つきませんでした。 ミステリーの展開もみごとですが、文章も人物をうまく描き分けていて、うまいです。ほんとに何でもできる方なんですねえ。海堂尊氏もそうですが、理系の人が小説を書いたら、文系の人は太刀打ちできないなあと思います。論理的ですもんねえ。 これはシリーズになっていて、実は4話めぐらいなのだそうです。どうしよう、集めちゃおうかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年06月27日 14時43分33秒
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