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カテゴリ:読書記録
伊坂 幸太郎 (双葉社) 【バイバイ、ブラックバード】 太宰の『グッド、バイ』を青空文庫で読みました。なるほど、話がこれからってところで終わってますもんねえ。伊坂流に話を完成させたと考えていいのかな。 太宰では偽りの妻は「絶世の美女」となっていますが、伊坂さんは身長180センチ、体重180キロの巨大な異星人のような女性にしたんですね。 この怖ろしい女性と結婚することになったから、今まで付き合っていた彼女に別れてくれと言って回るお話です。なぜ言って回るのか、それは5人も彼女がいたからなのです。 主人公の星野君はつい声をかけてしまう優しい男です。これも太宰の「気障な女垂らし」とはかなり違っています。 その優しさから金をむしりとられ、「あのバス」に乗せられることになってしまったのです。「あのバス」はどこに行くのでしょうか? 巨体の繭美さんは乱暴でがさつそうに見えますが、少しずつかわいく思えてくるのが不思議です。そして最後は。。。。 付き合っていた女性を10人ほどにして(太宰では10人だったみたい)テレビドラマにしたら、面白いだろうなと思います。繭美さんは、そうねえ、ジャガーさんじゃ年を食いすぎてるかなあ。誰か探してくださいな。 それにしても太宰がこんな面白いのを書こうとしていたなんて。ただうじっとしているだけかと思ってたのに。これからだったんじゃないかなあ。もっとこういう感じの作品を読んでみたかったなあと初めて思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年08月24日 12時17分59秒
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