空はとんび

銀のロバ

　図書館の児童向けのところにあったのをなぜか借りました。ロバがかわいかったからでしょうか。

　田舎で暮らす女の子の姉妹が、森の中で兵士を見つけます。彼は戦場から逃れてきて、目が見えません。故郷に帰りたいという兵士のために子どもたちが奮闘します。

　兵士（実際は中尉）が胸のポケットに持っていた銀のロバを欲しがるココが、「トトロ」のメイちゃんみたいで、かわいいです。ロバにまつわる話を兵士が語ると、読者もロバが大好きになっていくのですね。

　戦争の悲惨さ、馬鹿らしさもうまく伝わります。児童書ですが、ときどき大人も読むといいかもしれません。