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カテゴリ:読書記録
乱心タウン 今年出されたのに図書館に陳列されているって、やはり話題作ではないのですね。 まあ、それでも山田氏には親しみを持っているので借りました。 高い塀に囲まれたセキュリティばっちりが売りの「マナトキオ」。そこに暮らすことこそがステイタスだと信じる人々の暮らしぶりを描きます。 でも、描かれているのは成金で金持ちになった品行よろしからぬ人々ばかり。高慢で自分勝手で、崩壊している家庭ばかりです。 そこにカラス駆除を依頼されたサカエ消毒の社員高梨と、警備員紀ノ川という庶民の代表選手が絡むわけで、初めから予想を少しも裏切らない展開で、正直飽きますね。 金持ちは嫌な人であるという図式がまったく崩れないのがよくないなあ。日本人はそんなに悪くないのではないかなあ。東京とか行くと、いつも礼儀正しい人が多くて感心するんだけどなあ。 いつもは取材豊富な山田氏、おそらく富豪層の取材はあまりしなかったでしょう。 まあね、こんな現実離れしたタウンに住むような奴は根っからの高貴な人ではないんでしょうけどね。それにしてもね。 奥田英朗の『最悪』に似てますが、あちらのほうが共感することが多かったです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年10月16日 19時56分09秒
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