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カテゴリ:読書記録
久しぶりに帚木さんのを読みました。正直、やはりあまり合わないです、この人とは。 生殖技術を駆使してほかでは子どもを産むことができなかった人々に「親」になる喜びを提供する医師、岸川。ただ捨てられる堕胎した後の胎児の臓器も無駄なく貯蔵し、移植手術に備えているサンビーチ病院の院長である。 一方で男性の腹部に受精卵を着床させたり、パーキンソン病の治療のために故意に流産させた胎児を「薬」として使ったり、自分の精子を使った受精を行うなど、数多くの人道的に許されない行為を行っている。 昔なら救えなかった命が数々の医療技術の向上によって救われているということが、突き詰めればこんな風になってしまうのかと考えさせられます。 岸川の理論はもしかしたら未来には正論になるのかもしれません。それが一番こわいです。 小説としては話題性も含めて面白いのかもしれません。でもね。後味が悪いです。 未来っていやな時代だろうなあと思います。そして、未来の人から「お前らだけ好きなことしていたじゃないか」って言われそうです。なんだかうまく書けませんが、これを書いてどうするつもりだったのかと作者に聞きたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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