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カテゴリ:読書記録
【送料無料】田舎の紳士服店のモデルの妻 昨年10月に出た宮下さんの新刊です。これで今回レビューを書く予定なのですが、ちょっと思惑が外れたなあ。いや、何も下手だとか読みにくいとかではないのです。どこをとっても女性の思いが丁寧に綴られていていいのです。宮下さんらしいです。 結婚して4年、夫が鬱で退職して帰郷することになります。夫の田舎は北陸の中でも一番目立たない県、即ち福井県です。そこの県庁所在地とありますから福井市ですね。もちろん宮下さんの故郷でもあります。 東京を発つときに友人から10年日記を手渡されます。結婚記念日のある10月が10年が2年ごとに描かれていきます。 ストーリーはどうということはありません。夫の鬱もそれほどたいしたことはないようだし、息子らもいろいろありますが、それほど深刻なことになるわけではありません。田舎と言ってもマンション暮らしですからご近所付き合いで閉口するということもないし、姑ともめるわけでもありません。 だいたい八王寺に生まれて東京人だとか都会育ちだとかいうのが、地方人にはちょっと笑えてしまいます。もしかしたら、宮下さんはそういう人たちに冷めた目線を送っているのかもしれませんね。 関東の人たちの都心にいかに近いかへの競争心に呆れたのももう30年以上前になります。その頃よりは少しは治まったのかな。多分あまりかわらないのではないでしょうか。 そういうことも含めて、自分は自分らしく、日々を編むように生きていくことの大切さを丁寧に描いています。 でもね、もう少し介護とか看護とかに関連するかと思ったのでした。まったくなかった。どうしようかな~。 ところで直木賞、道尾さん、おめでとうございました。長かったですね。冠はいくつあっても邪魔ではないです。これからも読ませていってくださいね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年01月17日 23時36分59秒
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