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カテゴリ:読書記録
【中古】単行本(小説・エッセイ) 悪の教典 上【10P01Mar11】【10P07Mar11】【画】 話題の作品がやっと回ってきました。でも、期待が大きすぎたのでしょうか。いろいろと突っ込みたくなります。 私立高校の英語教師をしている蓮実は、生徒たちから絶大な人気を得て、上層部からの信頼も厚い男ですが、実は他人に共感する能力が欠如しているモンスターでした。自分の王国を揺るがす存在には躊躇なく殺戮を繰り返します。 その蓮見を危険人物と感じた怜花や圭介たちは、蓮実の過去を調べます。 なぜ蓮実が高校教師などをしているのか、その謎は下巻で語られますが、どうでしょうね、王国と呼ぶにはあまりに小さい世界を守るためにこれだけのことをしでかすってのが、どうにも納得のいかないところです。 全体に流れるトーンがハードボイルドじゃあないんです。そこが一番気に入らない。言ってみれば超能力を持った男がしたい放題をしている話ですから、感情移入もあったもんじゃないし、そういう点ではははきぎさんの「エンブリオ」を読んでいるときの思いと似ています。 湊かなえさんの「告白」もそうでしたが、世間がこの手の作品を評価するってのは、それだけ学校に対する反感が大きいのでしょうかね。まあ、そりゃあ、いろいろありますけどね、もっと他の現場があるだろうよ、そっちを調べろよと言いたくなります。 展開は面白いです。倫理観とか横に置いといてスリルもあります。下巻で蓮実がどんな転落を見せるのか、それも楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月06日 23時43分58秒
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