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カテゴリ:読書記録
【祝!本屋大賞受賞!】東川篤哉『謎解きはディナーのあとで』 どうせつまらないと思ってはいましたが、公民館にあったので借りてきました。 ブクログでは、「児童書」として登録しましたよ。ヤングアダルトぐらいかなあ。 とことんリアルさからかけ離れた、キャラクターと一点の謎解きのためだけに話を設定した短編が並んでいます。 そうなると、なぜこれが「本屋大賞」なのか、累計何万部か忘れましたけど、かなり長い間売れ続けているのか、それが最大の「謎」であります。 自分には「名探偵コナン」を買ったほうがよほど価値があるように思えるシロモノです。ゲームの謎解き感覚で読めるからか? 定型のキャラクターの説明が毎回続いてうんざりするのですが、水戸黄門好きの人ならそこがいいのかもしれない。 理科の実験をやるとなかなか実際には計算上の値が出てこないという実例が多くあります。たとえば水の沸点は100度というのは誰もが知るところですが、実際には96~98度ぐらいから上がりません。 本当の捜査ではこうしたことがたくさんあって、それこそ地道な努力の末にしか解決の道はないのでしょう。でも、そんなこと、一般人には我慢できない。理屈がこうだからこうなるの!というほうがずっとすっきりする。 本好きと呼ばれる人って、どこか陰気で変わっているというイメージですね。実際出回っている本って明るく能天気なものではありません。そういう波長には合わない人が本を読んでいるのではないでしょうか。 本書はそういったオタク系の人ではなく、一般の人に読まれる要素をふんだんに織り込んだ作品です。「これなら読める」という方に好評なのでしょう。 ここでいつも大きな矛盾に突き当たるのです。突き詰めれば突き詰めるほど、一般受けはしなくなる。それなら、なぜ子どもに「本を読め」と勧めるのか。 まあ、いろんなことを考えされられましたよ。おかげでなかなかページが進みませんでした。自称オタク系の自分には、かなり拷問に近い文章でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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