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カテゴリ:読書記録
【送料無料】 飼い喰い / 内沢旬子 【単行本】 もうずっと前から枕元にあったのですが、他の本を読むのに忙しくて昨日やっと読み終えました。Zさんがアマゾンで買ったのですが、例によって彼は読んでいないのでした。 自分で子豚を育てて出荷して食べるという衝撃的な体験を淡々とユーモラスに描いたノンフィクション。筆者はどんな図太い神経をしているのかと思いきや、一枚だけあった写真には理知的な美人と豚の頭蓋骨が写っていました。 「命を頂く」という言葉にすら違和感を抱いてきた(その言葉が免罪符になるというおこがましさ)という内沢さんは、巷のエセ博愛主義者たちに自らを実験台にして立ち向かったとも言えるかもしれません。 豚に名前をつけて毎日糞掃除と小屋の修理にあけくれ、マウンテンされながらの飼育日記は読む側にはおもしろいのですが、この華奢な体でよくやれたものだと感心します。 家畜であるからには、りっぱな肉となるだけ太らせてあげたかったというのが内沢さんの唯一の後悔です。 食べる会では美味しい美味しいと大好評だったとか。あんなに反対していた母親が「もっとないの?」と電話してきたというのも笑えます。 それより何より一番びっくりしたのは、乾燥したとはいえ蛆を手づかみで食べて美味しいという下り。畏れ入りました。私など絶対にそれはできません。それができる人だから、できたんだなあと改めて内沢さんの偉大さを感じ入った次第です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年06月17日 11時47分43秒
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