双子の幼稚園時代からのお友達のママから電話があった。
仕事をしているから朝の電話は珍しい。
「もしもし・・・・」
凄い声だった。
「どうしたの?」
「ファンが・・・今、死んじゃった・・・」
15歳のゴールデンレトリバー
大往生ではあるけれど、失った悲しみは深い。
恐らく何も考えられない状況だろう。
子供と二人の暮らしの中で、ペットの存在は大きい。
子供が生まれる前から、様々な困難を共にしてきた家族だった。
彼女の息子は学校へ行っていた。
「呼び戻さなくていいの?」
そう聞いても、呆然としている様子。
学校に電話して、私が迎えに行くことに。
息子のT君が私の顔を見て
「どうしたの?」と聞いた。
「ファンが、死んだよ。」
二人でファンの待つ家に急ぐ。
後部座席で声も出さずに泣いているT君。
横たわるファンの側で呆然と立ちすくんでいた。
その後をどうするか・・・・。
覚えのあったペット霊園に連絡を取り、段取りを聞く。
友人は仕事の都合もあり、休み続けることは出来ない。
今日中に火葬するなら、昼までに寺へ運ばなければならないそうだ。
空は通級だった。
往復するには迎えの時間には間に合わない。
そして、空も大好きだったファンちゃん・・・。
空を早退させることにした。
事情を知らない空は「どうしたの?」と何か楽しい事を
想像していたようだ。
「ファンが死んだよ・・・」
「うそっ!」
私の車のトランクで、毛布に包まれて眠るファン
現実の死は空には、つかめない雲のようなモノなのかも知れない。
友達の泣きはらした顔を見ても
共に悲しむという素振りは見えない。
なぜ死んだのかを、しきりに気にして聞いていた。
普段より良く喋る空は混乱していたのだろう。
火葬のできるお寺に着くと、雨が本降りになり
色づいた紅葉たちが、風と共に舞い散り
ファンの死を悲しむかのようだった。
火葬場の窯に怯える空は
私の後ろに隠れるようにして様子を伺っていた。
最後のお別れのときがやってきた。
横たわるファンにつながる扉が閉められ
スイッチが入れられる。
お線香をあげ
合掌
空も手を合わせる。
時間切れなんで、とりあえずUPします。
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