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ソクラテスの妻用事

ソクラテスの妻用事

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2023.05.19
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カテゴリ:ブログ短編小説

ウクライナの栄光は滅びず 
自由も然り​
【反転総攻撃が開始された】
栄光あれ!

​​大きいサイズのウクライナの国旗

​『天使は力強い声で叫んだ。「倒れた。大バビロンが倒れた。そして、そこは悪霊どもの住処、あらゆる汚れた霊の巣窟、あらゆる汚れた鳥の巣窟、あらゆる汚れた忌まわしい獣の巣窟となった。すべての国の民は、怒りを招く彼女のみだらなことをし、地上の商人たちは、彼女の豪勢なぜいたくによって富を築いたからである。」』
ヨハネの黙示録17.9ー18.2・3​


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​​​​​​​​​​ブログ短編小説『ザポリージャの森』2​​​​

 ​この一連のブログ短編小説の主人公は「俺」である。
 「俺」はウクライナ外国人義勇軍に志願し、現在、その分隊長の任にあたっている。だが「俺」は、国籍も年齢も、さらには如何なる想いで外国人義勇兵になったかを明らかにしていない。想像ができることではあろうが……。

 自称「ザポリージャの森」に潜入した俺たち分隊は、各自が掘った蛸壺の中で夜を待っていた。
 穴の天蓋に偽装ネットを張り、蛸壺だからタコのように体を穴に合わせ、俺は目を瞑っていた。外部で砲撃音が煩かったが、見張りの隊員からのインカムに音が入ってこない。この森に敵のロシア軍は来ていないようだ。俺はあと2時間と35分、監視することなく寝れそうだ。腕時計を見てそう呟いた。
 南の方角から、ウクライナ軍が撃ち込んでいる砲撃音が轟いてきた。2、30km南に雨嵐と止むことなく撃ち込んでいる。
 俺は思った――
<いよいよザポリージャ大作戦が開始された。メリトポリを奪還し、突撃部隊は一気にクリミヤ半島に突入するのだ>
<北部と南部でのウクライナ軍の本格反転攻勢だ>
<ということは、俺の分隊にも作戦指示が……>
 そう心の裡(うち)で呟いた時、インカムでなく胸に取り付けてある無線に英国人中隊長の声が入った。
「分隊長。新たな作戦を指示する」
 俺は答えた。
「中隊長。待っていました」
「Bプランの命令だ。私も参加する。0130時、鹵獲したロシアの戦車を改造した兵員輸送車20台で君の言う『ウクライナの森』に行く。先頭の2台はブレード付きの特殊車両だ。地雷をかき分け進入路を確保する。以上」
「中隊長。了解した」
 Bプラン。これは俺が中隊長に提案した計画である。あの悪魔の使いどもが占領しているザポリージャ原発の奪取作戦だ。奴らはプーチンの親衛隊精鋭部隊約1000名が待ち構えているのだ。並の作戦では無理だから、俺はある奇策を練っていた。それがウクライナ軍総司令部に採用された、ということだ。
 俺は分隊員にインカムで伝えた。ウクライナ軍の撃つ砲撃音は続いている。
「Bプランの命令がきた。0130時、中隊長の部隊がこっちに来る。2000時、集合せよ」
「了解」部下たちが冷静に答えた。

(つづく)

 






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Last updated  2023.05.19 08:30:07
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