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カテゴリ:良寛
江戸時代後期の僧「良寛」の詩を紹介します。
乙子神社草庵に住んでいた、年齢でいいますと59歳~69歳頃の作品です。 個人的には、この詩が大好きで、初めて読んだのは30年ほど前の事である。 学生から社会に出て、挫折を味わった後の事で 今までの生き方で良いのだろうか? と、思っていた時に、この「詩」に出会った。 生涯懶立身 生涯身を立つるに懶(ものう)く、 騰々任天眞 騰々天眞(とうとうてんしん)に任す。 嚢中三升米 嚢中(のうちゅう)三升の米、 爐辺一束薪 爐辺(ろへん)一束の薪(たきぎ)。 誰問迷悟跡 誰か問わん迷悟(めいご)の跡(あと)、 何知名利塵 何ぞ知らん名利(みょうり)の塵(ちり)。 夜雨草庵裡 夜雨草庵(やうそうあん )の裡(うち)、 雙脚等閑伸 雙脚等閑(そうきゃくとうかん)に伸ばす。 (注)一部は、JIS に含まれない文字が有り「当て字」です。 生まれてからというもの立身出世を考えたこともなく、 すべてを自然にまかせている。 袋の中には三升の米、炉端には一束の薪があり、 それで十分ではないか。 迷いや悟り、名誉や利益のことはわからない。 ただ雨の夜、草庵で、のんびりと足を伸ばしているだけだ。 托鉢により「食べていた」時代に、子供らと一緒に遊び「お話」を聞かせる、言わば「布教活動」を率先して行っていた。 特に「天上大風」の逸話は有名です。 現代のように、布教により信者を集めたり、また「お金」の寄進、寄付の要請のない「純粋な心」が光る。 良寛に惹かれる人は、生き方だけでなく人間性にも惹かれる、と思う。 その生き方の「証」は、良寛の葬儀に「与板・徳昌寺の活眼大機和尚を導師に五宗派、16か寺の僧が読経」、「会葬者約300人」という事実から読み取れます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016.08.01 16:07:49
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