Herbie Hancockのグルーヴィーなライヴ。オススメ&イチオシ。定番つづき。
【No.344】
・Herbie Hancock:Flood (1975)
Herbie Hancockの作品としては、過去に「Thrust」【No.71】、笠井紀美子との作品「Butterfly」【No.169】を紹介しています。Herbieのジャズファンク時代では、スタジオ盤としては「Thrust」が最高だと思いますが、このライヴは別格な感があります。テンションが高すぎです。本作は、この時期の貴重なライヴであると共に、傑作として知られる一枚。しかも日本でのライヴアルバムで、当時は日本のみの発売。海外のファンは困ったでしょうね。でも、当時のCBSソニーで企画を担当された方には感謝しないといけないですね。でないと存在しなかったわけだから。話がそれましたが、本作のバックは、Mike Clark(dr)、Paul Jackson(b)、Bennie Maupin(ts,ss,fl)、Bill Summers(perc)、Blackbird McKnight(g)で、「Thrust」製作時のメンバーにBlackbirdが加わった形で個人的には理想的。7曲中3曲が「Thrust」収録曲というのも嬉しいポイント。特に、この時期のMike ClarkとPaul Jacksonのリズムセクションはホントに強力だと思います。有名な「Maiden Voyage」で静かに始まりますが、その後がとにかく凄い演奏。タイトルどおりの内容(洪水)です。スタジオ盤を持っている人も、買って損はない内容ですね。特に、「Thrust」収録の「Actual Proof」は名演として知られ、凄まじくスリリングでグルーヴィーな演奏が聴けます。続く「Spank-A-Lee」も強力。これだけで買いと言ってもいいですね。「Man Child」に収録されている「Hang Up Your Hang Ups」も好きな曲ですね。このアルバムを聴くたびに、もっと長く聴いていたい気分になります。まだ聴いたことがない人は是非チェックしてみて下さい。HMVで
試聴できます(でも試聴って実際の良さが伝わりにくいかも)。日本盤で入手可能ですが、9月にはSACDが発売されるとのこと。これもタイミングのいい紹介になりましたね。