Enrico Pieranunzi。ピアノトリオによるMorricone作品集。傑作。イチオシです。
【No.441】
・Enrico Pieranunzi/Marc Johnson/Joey Baron:Play Morricone(2002)
Enrico Pieranunziはイタリアのジャズピアニスト。有名ですし過去2回紹介【No.272, 374】していますので、詳細は省略。本作はお馴染みのトリオによるMorricone作品集。EnricoによるMorriconeというだけで買った記憶があります。私が持っているのは日本盤で、当時Jazz Cine Italiaシリーズの一枚として発売されていたもの。Enrico作品の中でも本作は凄く好きで、よく聴くアルバム。この人はオリジナル曲も良いのですが、このMorriconeカバーはホント素晴らしい内容。Morricone作品集ながら、Enricoらしいピアノとアレンジが冴えていて、Enricoの個性を再確認できる一枚だと思います。ジャジーで軽い映画音楽のイージーリスニング(それはそれで好きです。念のため)にはない真剣さがこの作品の魅力。ジャジーではなくジャズ・・・。曲の持つポテンシャルを活かしながらジャズとして上手く構築しているなという印象。Marc Johnson(b)、Joey Baron(dr)との息もピッタリで演奏も抜群。Marc JohnsonはBill Evans最後のレギュラートリオの一員ですが、Enricoを「ヨーロッパ最高のジャズピアニスト」と語っているらしいです。EnricoはEvansの影響を受けています(Evansに関する本も出しているほどです)が、確固としたオリジナリティーを持っているピアニストですので、その賞賛も納得できるもの。曲では「Addio Fratello Crudele」、「La Voglia Matta」、「Just Beyond The Horizon」、「Incontro」、「Jona Che Visse Nella Balena」、「...Correva L'anno Di Grazia 1870」、「Escalation」がオススメ。アルバム全体をとおして上品で美しい作品で、欧州ジャズピアノが好きなら買って損はありません。日本盤は廃盤になってしまいましたが、
輸入盤で入手できます。写真は日本盤。