東欧のジャズレアグルーヴコンピ。中々良いです。レアグルーヴが好きな人にはオススメ。
【No.452】
・V.A.:Between Or Beyond The Iron Curtain (2001)
Crippled Dick Hot Waxからリリースされていたポーランド、チェコといった東欧圏のジャズレアグルーヴコンピ。レアグルーヴは、主にアメリカで最初掘り進められ、次に西欧圏、ブラジルや日本に広がっていったという認識ですが、当然東欧や旧ソ連もターゲットにされていきました。ジャズの世界にあっては、これら共産圏は昔から注目されていましたから当然と言えます。このコンピは主にジャズファンク、クロスオーバーものを中心に選曲されています。現在では、どちらかと言うとハードバップやモーダルジャズが注目されているように思いますけどね。Between Or Beyondシリーズは、本作以外にも過去紹介したMPS音源をコンパイルした「Between Or Beyond The Black Forest」【No.107】、北欧圏の音源をまとめた「Between Or Beyond The Northern Lights」があります。ちなみにJazzanovaがコンパイルした東欧ジャズのコンピも出来の良いものが多いので、興味のある方は聴いてみたらいいかと思います(明日アップ予定)。前置きが長くなってしまいましたが、本作に収録されているのはWojciech Karolak、Novi Singers、Gustav Brom等で、参加ミュージシャンとしてはTomasz Stankoあたりも有名でしょう。67年から78年の音源を収録。曲の詳細については、HMVで全曲
試聴できますので省略。ジャズファンク時代のHerbie HancockやMiles Davisの影響が見られますが、よりジャズロック・クロスオーバー色が強いサウンド。MPSレーベル諸作品に近い雰囲気もありますね。Novi Singersも参加しているWojciech Karolak「A Day In The City」等グルーヴィーな曲が多く好内容。Novi Singersについては、アルバム「Bossa Nova」に収録されている「Dancing Nuts」が収録されてます。これは以前紹介したJazzanova編纂のコンピ「Go Right」【No.118】には未収録ですが、「Bossa Nova」は「Torpedo」との2in1で2000年にCD化済みですので、気に入った方はチェックしてみましょう。本作は取り扱っているショップもありますが、現在は廃盤だと思われます。