Eric Legnini。欧州ジャズピアノトリオの傑作。オススメです。
【No.518】
・Legnini, Rassinfosse, Castellucci:Antraigues (1993)
Eric Legniniはベルギーのジャズピアニスト。ピアノトリオファンにはお馴染みな人ですが、特に近年注目されているようですね。4月には最新作「Trippin'」が発表されますので、タイミングよく紹介しようかなと思いました。まあ紹介するのは旧作なんですが…。新作はHMVレビューを読む限り、クラブジャズファンにもウケそうな興味深い内容のようなので(さすが新世代)、そちらもチェックしてみてもいいかもしれません(未聴)。この人は、1970年生まれということで、本ブログで紹介したZsolt Kaltenecker【No.36,37】やTord Gustavsen【No.426】と同じ。この年は、ジャズピアニストの当たり年だと個人的に思っています。98年にはベルギーの批評家投票で最優秀ピアニストに選ばれており、聴いていただくと分ると思いますが、かなりの実力派(本作録音時23歳)。本作はリーダー作としては3作目で、代表作の一つ。P.J.L.のユーロ・ジャズ・ピアノ・コレクションというシリーズで2003年に日本盤が発売されており、入手しやすいと思います。ちなみにThierry Langの傑作「Private Garden」【No.111】も同シリーズで発売されていますので、興味のある方はチェックしてみて下さい。肝心の本作ですが、抜群のテクニックと欧州らしい透明感、ダイナミックかつ流麗な演奏、ソロでの多彩なフレージング等、Legniniの演奏は文句なしに素晴らしいと思います。全8曲中、オリジナルが4曲、スタンダードやカバーが4曲という構成もポイントが高いですね。HMVで全曲
試聴可能。帯には「キース・ジャレット以降、もっともピアニスティックなベルギーの逸材」と書かれていますが、伊達ではないという感じです。ベースのJean-Louis RassinfosseやドラムのBruno Castellucciも多数の有名ジャズメンと共演経験のある実力派で、トリオ作品としても痛快な傑作だと思いますね。ジャケも素敵で気に入っている一枚です。