Dusko Gojkovic(Goykovich)。70年代のアルバム。カッコいいです。
【No.524】
・Dusko Gojkovic:Slavic Mood (1975)
Dusko Goykovichは旧ユーゴ出身のジャズトランペッターで、ユーゴの民謡やジプシー音楽を吸収したオリジナリティーと哀愁のあるトランペットが日本でも人気ですが、クラブジャズでも昔から注目されていたアーティストです。私も好きで、過去「Trumpets & Rhythm Unit」【No.8】、「Blues In The Gutter」【No.229】の2枚を紹介済み。興味のある方は読んでやって下さい。先の作品以外にも傑作が多く、60年代に旧西ドイツで録音された名盤「Swinging Macedonia」も有名です。本作はイタリアで録音されたリーダー作で、これも「Trumpets & Rhythm Unit」や「Swinging Macedonia」と共にクラブジャズで注目された一枚。Sony/BMGのThe Vibe!シリーズから2006年に輸入盤で初CD化されています。このThe Vibe!シリーズはレアグルーヴを中心に色々リイシューしているようですね。曲は全てDuskoのオリジナルで、中でも有名な「Old Fisherman's Daughter」を収録しています。この曲はDuskoらしいメロディーが出ている名曲。他のアルバムでも再演されてますが、本作での温かい演奏が好きです。他にもタイトル曲「Slavic Mood」、「Got No Money」、「No Love Without Tears」、「Kosmet」、「Flying Rome」など良い曲揃い。トランペットはモチロンですが、コンポーザーとしても流石です。リズムセクションも中々グルーヴィーで、少しジャズロック的なリズムもカッコいいですね。Vince Benedettiのピアノもイイ感じです。デビュー前のDiana Krallとライヴ盤「Heartdrops」(1990)を残していることで有名なVince Benedettiは、おそらく同一人物でしょう。クールな作品ですが、ジャズを聴き始めた人でも比較的入りやすい作品だと思いますので、気になる方はチェックしてみて下さい。ジャケもカッコいいですよね。蛇足ですが、日本のショップでは、GojkovicとGoykovichを分けて登録しているショップもありますので、ご注意下さい。