LTC。イタリアのピアノトリオ。中々カッコいいです。古い作品が続いたので最近のジャズ。
【No.541】
・LTC:A Different View (2007)
LTCはNicola Conteのコンボで活躍しているメンバーで構成されたイタリアのピアノトリオで、これは昨年発売された1stアルバム。クラブジャズで話題になっていたようです(最近はそういった雑誌は全く見ないんで、どの程度の人気なのかは分かりません)。グループ名がいかにもメンバーの名前の頭文字をとって並べた感じだなあと思っていたら、そのとおりでした(笑)。曲によっては確かにクラブジャズとしてウケそうな感じで、現代風なサウンドではありますが、普通にジャズとして楽しめる作品になっています。想像していたよりも、ファンキーな雰囲気の曲もあったりして内容は多彩でした。新世代ジャズとか、スタイリッシュなジャズ(何か意味不明…)とか帯に書かれていますが、オシャレ度は確かに高く、Nicola Conteの作品同様に心地よい仕上がり。メンバーのPietro Lussu(p)、Pietro Ciancaglini(b)、Lorenzo Tucci(ds)は、以前紹介したNicola Conteの「Other Directions」【No.530】に参加しています(気になる方は他にも参加作品があるので調べてみて下さい)。但し、これを新世代ジャズと感じるかは人それぞれでしょうね(本音をいうと、それほど新しいとは感じなかったです…)。HMVで全曲
試聴可能。特にピアノのPietro Lussuが好印象でした。「Easy Does It」が12インチで発表されて、「あまりのカッコよさにしびれるファンが続出」とか大袈裟(?)に書かれてますが、この曲が突出しているわけではなく、ジャズボッサの「Just Give Me Time」「Meninos Das Laranjas」や「A Differnt View」の方が個人的には好み。ブラジリアンな要素はNicola Conteの作品同様、彼等の中でも重要なポイントのようですね。穏やかで優しいメロディーの「Antony And Cleopatra's Love」や、爽やかな「Magic Mirror」「Shibuya Crossing」も良い曲でお気に入りです。もう少しダンサブルな4ビートナンバーがあっても良かった気はしますが、全体的には良い出来だと思いますね。これからの季節に聴きたい感じです。