Freddie Hubbard。Blue Noteでの傑作アルバム。
【No.576】
・Freddie Hubbard:Ready For Freddie (1962)
Blue Note時代の作品では、最も有名な「Open Sesame」【No.529】を紹介済みですが、本作もBlue Noteにおける代表作の一つ。この時代では「Hub Tones」も代表作として知られますが、名手Elvin Jones(ds)が参加しているコチラを紹介。Freddie Hubbardのオリジナルが多いのもポイントです。「Open Sesame」は名盤ですが、Freddie Hubbardのオリジナルは1曲のみで、以前紹介したTina Brooks【No.404, 552】のオリジナルの方が多いんですよね。本作では5曲中3曲がオリジナルで「Birdlike」「Crisis」は代表曲。「Crisis」は、Freddie Hubbard在籍時のArt Blakey & The Jazz Messengersの傑作「Mosaic」【No.513】で既に録音されていた曲です(ちなみに「Mosaic」もカッコいい作品なので要チェック)。冒頭の「Arietis」も好きなナンバーですが、イチオシは「Birdlike」。カッコいいです。他のメンバーは、Wayne Shorter(ts)、McCoy Tyner(p)、Art Davis(b)、Bernard McKinny(euphonium)。Freddie HubbardとWayne ShorterはJazz Messengersで本作より先に一緒に演奏していますが、リーダー作では本作が初の共演。肝心の内容ですが、まず先のElvin Jonesのドラムがカッコいいです。Elvinが真っ先にとりあげられるのは、私がまず聴くのがドラムだからです(笑)。Art Davisとのリズムセクションは凄くスウィングしていて、ソチラに耳がいってしまいますね。Freddie Hubbardのトランペットも流麗で流石といったところ。あとBernard McKinney(後のFreddie Hubbard作品にも参加)が使用しているeuphoniumという楽器はジャズでは比較的珍しく、これで3管編成となっているのもサウンド面で特徴になっています。全体的にはElvin JonesとMcCoy Tynerが参加しているせいかタイトで洗練された印象を受けますね。HMVで全曲
試聴可能。グルーヴィーな「Arietis」「Birdlike」、Shorter作の「Marie Antoinette」、美しいバラード「Weaver Of Dreams」、印象的なテーマと展開が楽しい「Crisis」と、構成もメリハリが効いていて退屈することはありません。オススメな作品です。