Ketil Bjornstadのピアノトリオ作品。静かなピアノが好きな方に。
【No.579】
・Ketil Bjornstad:Floating (2005)
Ketil BjornstadはECMを中心にアルバムを発表しているノルウェーのピアニスト。ECMでのDavid Darling(Cello)とのデュオアルバム「Epigraphs」が代表作だと思います。コレは静かなピアノトリオが聴きたくて、あとジャケが良くて買った一枚。本作はECM作品ではないですが、サウンドや雰囲気はまんま。録音は例によってオスロ レインボウスタジオ。この作品には、最近紹介したMonica Dominique「Tillagnan」【No.577】に参加していたベースのPalle Danielssonが参加しています。知らないなんて書いておきながら、知らない間に聴いていたようです(よくあるパターン)。本作でも、この人のベースはカッコいいですね。Monica Dominiqueを紹介した後で、自分が持っているジャズCDをチェックしてみたところ、本作と何枚かのECM作品にクレジットされてました。ブログ書くまで注目してなかったな~。まあ広く浅くやってますからね…。さて肝心の内容ですが、本作は一般には静音ジャズと呼ばれる部類(ECMによくあるタイプ)。ジャケからは爽やかなイメージが漂っているのですが、マイナー調の曲が多めで、しっとりとした作品だと感じます。軽くもなく重くもなく、聴感温度も低すぎずといった感じなので、結構好みの音。哀愁漂う美しいメロディーラインをもった曲が多く、どの曲も旋律がシンプルで聴きやすい。ズバリ日本人好みのピアノでしょう(勝手に決めつけ)。時折明るさも感じますし、ダークな作品では決してないので、メロディアスなピアノが好きな方にはオススメ。静寂の中、芯のあるピアノが印象的です。北欧らしい透明感のあるサウンドもイイ。特に「Floating」「The Sorrow In Her Eyes」「Caravan Moving」「The Rainbow」「The Course」「The Face」「The Waiting Room」あたりが気に入っています。似たような曲調で全16曲、68minあるので、単調に感じる方も中にはいるかもしれませんが、曲は充実しており良い出来だと思いますよ。元々クラシックを学んでいた人のようで、そういった部分も随所で感じられますね。コチラで
試聴可能です。