テーマ:撮影現場での話(174)
カテゴリ:映画
以前、このブログで書いた機材車の話のその後です。
彼女を機材車に乗せ「バッテリーあがり」を起こしてしまった彼の話です。 使っていた車が「彼の車」と言う事もあり、彼を首にすると車も代えなければならない。 その面倒なことと、中国人スタッフが大変すばらしい機材棚を車に取り付けてくれたので、 「反省しているなら、厳重注意!だけで・・・」ってことで、彼の首はつながっていました。 新しい運転手も来たのですが、彼は依然として車に乗っていたのです。 昨日の事です。 「車がパンクしたので、修理に行きたい」と言うのです。 見た目にもそれほどタイヤの空気圧も落ちていないけど、運転手の彼が言うのならと思い、 残りの機材を全部下ろして修理に行かせました。 帰ってきても、車の空気圧は変わっていませんでした。 すると今度は「ホテルに帰った後、ガソリンを入れに行きたいから、機材を下ろした後に車を車庫から出したい」と言うのです。 ガソリンメーターは半分以上ある事を指摘すると「このメーターは壊れていて当てにならない」 ホテルに到着した後ガソリンを入れに行くなら帰る途中で入れてくれと言うと「係の人のカードが無いと入れられないし、自分はお金を持ってない」 私がお金を出すから、帰りに入れてくれと言うと「入れなくても大丈夫だ」というのです。 私は、この時点で相当切れかけてました。 明日の朝、スタジオに行くだけの燃料が無いのなら、今すぐガソリンを入れろと言うと 「明日の朝スタジオに行くぐらいは十分にある」言うのです。 私の頭の中で「ブチッ!」と言う音が聞こえました。 助手さんたちにもその音が聞こえていたのでしょう。 ホテルに着いて、機材を下ろした後に彼を問い詰めたらしいのです。 何を聞いても、「しらない」「わからない」「そんなのかんけいねえ!」で、過去の反省は皆無。 さらに、車は彼の車ではないと言う事が判明。 これらの事情を総合して香港人プロデューサーに話すとあきれて笑いながら、 即、彼の首を刎ね、車を新調。 録音機材棚は、中国人のスタッフたちが付け替えてくれました。 撮影開始から一週間、やっと機材車が落ち着きました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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