ルドンの「眼を閉じて」
絵画から、メロディが溢れ出している。そんな作品に出会いました。オディロン・ルドン(Odilon Redon) (1840年~1916年)の「眼を閉じて」という作品です。横浜美術館で「フランス絵画の19世紀」展が行われていました。(8月末終了)その時に、出展されたこの絵の前に立って、じっとこの作品を見ていると、絵の中から音楽が聞こえてきそうで、それほど大きくない、このルドンの絵の前に、私はずっと立ち続けていました。この絵に描かれた女性は、眼を閉じて、天上界の調べを聴いていたのかもしれません。そのメロディは、花によって表わされ、描かれています。ルドンの本物の絵を見たのは私にとっては初めてです。画集で見るのではなく、本物の絵と対峙した時にしか味わえない素晴らしい香りを放つ絵でした。